こんにちは、エンチャイルドの広報担当、地球村山歩です。

 今日は、自立心や自立力の育成とアウトプットについてお話ししてみたいと思います。

 まず、大事なことは「インプット(入力)」と「アウトプット(出力)」はセットだということです。
 セットいうのは、インプットはアウトプットを前提とするものであり、アウトプットはインプットを前提として行われるという意味です。

 例えば、知識の獲得(入力)も経験(出力)が伴う方がずっと効果的です。
 漢字を覚えるのも、ただ読んでいるだけ、見るだけよりも、その漢字を書いてみる、実際に使ってみることを同時に行った方が「自分のもの」になりやすいということです。

 あるテーマについて学ぼうとするときも、関連する本や文章を読むだけでなく、そのテーマに関して自分で書いてみると、思考や理解において格段の差異が生じることを感じられるでしょう。

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 インプットももちろんエネルギーを使いますが、アウトプットはそれ以上です。しかしこのインプットとアウトプット、アウトプットとインプットの繰り返しは、自立心、自立力の育成に不可欠なものです。ですから、エネルギーを投じることを惜しまず、面倒と思われず、ぜひ生活習慣レベルに落とし込んで実践してほしいと思います。

 実践しやすい身近な取り組みとしては、本を読み、その本の感想文を書くことをお勧めします。
 もちろん自分だけの楽しみのための読書として、読むだけ、見るだけで完結することも、それはそれで意味のあることです。
 しかしせっかく「読みたい」「読む必要がある」「読まなければならない」というのなら、その時間が一過性のものとして終わるのではなく、知り得た内容が自分のものとなり、再現性を持って使える、生かせるものになることは損よりは得の方が多いのではないかと思います。

 読書感想文を書くというのは、文字どおり、読んで知り得たこと、感動したこと(感じたこと)、考えさせられたことなどを言葉で表現し、発表することです。
 インプットは自分に対する情報発信ですが、アウトプットは誰かに対する情報発信です。
 ですから、感想文は誰かに読んでもらったり、聞いてもらったりすべきです。また感想に対するコメントをもらえれば、さらにアウトプットとインプットの連鎖反応が起こり、相乗効果を生むことができることでしょう。

 読書会などが有益であるのも、ただ自分が読んだり、朗読を聞いたりするだけでなく、感想を交換し、意見を交わすことで得るものがいっそう大きくなるからです。

 まさにこのインプットとアウトプットを繰り返すプロセスの中に、自立心、自立力を育成する要素があふれています
 「自分で調べる」「自分で考える」「自分で判断する」「自分で表現する」「自分で伝える」「自分で発信する」など、これらのアクションが自立できる自分をつくり出していくものとなるのです。

 実際、優れた企業すなわち自立力の高い企業は、企業内でのインプットとアウトプットの回転作用がうまくできています。

 アウトプットは相手の「得」のためでもありますが、自分自身が「得」をするものでもあります。これが「ギブ・アンド・ギブ(Give and Give)」の世界かもしれません。

 奇麗だと感じて撮影した写真を共有する(発信する)のもインプット&アプトプットです。面白かった映画や小説の内容を家族や友人に話してあげるのもそうでしょう。専門書やビズネス書で得た知識を職場の仲間と共有することもそうです。仕事をしながらより良い技術や方法を見いだしたときにそれを上司や同僚と共有することもそうだと思います。

 今は、情報技術が目まぐるしく発展し、情報発信の文化が拡大しています。
 インプット&アプトプット時代です。これを「自立・共立」社会の実現に生かさないわけにはいきませんね。

 学校教育プログラムもアウトプットの効果を生かしたものとなるべきだと思いますし、自立・共立の具現化につながるよう、アウトプット効果ある社会教育プログラムを実践していくべきでしょう。
 エンチャイルドも自立のための成長期(少年期:6~15歳 青年期:16~25歳/厚生労働省)の子どもたちのための社会プログラムを開発し、実践したいと思います。

 ぜひ皆さんも、ご自身の自立度を高めたり、お子さんたちの自立心を育むために、アウトプットを実践してみてください。

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