こんにちは。地球村山歩と申します。
私は、NPO法人エンチャイルドの広報担当を務めています。
このブログでは、本名ではなく「ちきゅうむら・さんぽ」の名前で情報を発信してまいります。
発信する情報は、主にエンチャイルドに関連するものとなりますが、時には私の趣味の話や読んだ本の感想、日常生活での印象的な体験、社会に対する考察や提案などもお届けできたらと思っています。
さて、早速ですが、「エンチャイルド」って何?というかたのために、今回はエンチャイルドについて簡単に説明をさせていただきます。
エンチャイルドは、貧困問題(貧困の世代間連鎖)の解決をミッションに掲げ、主にフィリピンの子どもたちを対象に教育支援を行っているNPO(特定非営利活動法人)です。現在、奨学金給付を中心に、教育設備の支援、図書支援、給食支援などの活動を行っています。
エンチャイルドは、全ての子どもたちが夢と志を持って生きられる社会の実現を目指しています。「エンチャイルド(ENCHILD)」という団体名は造語です。「子供たちを元気にしたい」という思いを込めて名付けました。
エンチャイルドの目指すものとは何でしょう。
(1)共育(共に育てる)
エンチャイルドは、単に経済的物質的な支援にとどまることなく、子どもたちへの精神的サポートを行いたいと考えています。「精神的サポート」の意味は、支援を受ける子どもたちを自分の弟・妹、家族だと考えて接するということです。世界には助けが必要な弟、妹たちがいます。地球は一つの家、人類は一つの家族です。人類共通の宝である子どもたちを社会の一員として共に育てよう、というわけです。
毎年、子どもたちを訪ねるスタディーツアーを企画し、支援者と受益者である子どもたちが家族のように再会し、交流するプログラムを実施しています。
(2)共立(共に生き、助け合う)
エンチャイルドは、成長した子どもたちがより良い社会を実現する担い手となってほしいと願っています。
エンチャイルド奨学生たちは、小学校を卒業してハイスクールに進む段階で、「ピースアドボケイト(平和の推進者)」に任命されます。エンチャイルドは、自分自身の自立を目指すことはもちろん、その先の生き方として、積極的に他者を助ける人間となること、より良い社会実現の担い手となることを奨励します。
貧困の5大要因として「病気」「無知識」「無関心」「不正直」「依存」が挙げられますが、特に「無関心」「不正直」「依存」という内面の課題を解決するために、ピースアドボケイト教育を推進し、「自らの自立をゴールとするのではなく、共に生き、支え合う、共立社会の担い手となろう」と、子どもたちと関係者に呼び掛けています。
自立するということは、無関心や不正直、依存から抜け出すことを意味しています。それができてこそ、貧困問題を本質的に解決できる、共立の関係(自立した者同士の協力関係)で成り立つ社会を実現することができると考えます。
(3)支援を受ける立場から支援をする立場へ
私たちのミッションは貧困世代間連鎖を断ち切ることです。支援先現地が私たちの支援を必要としなくなることが私たちのゴールです。現地の課題は現地の人々自身が自ら解決していけるようにならなければなりません。
ピースアドボケイトとして成長した奨学生たちは、自分たちが支援されたように、他者に対して支援したいと考えるようになることでしょう。共に生き、支え合う、共立社会のリーダーになりたいと考えるようにことでしょう。実際に、ハイスクールや大学を卒業して、そのような価値観を自ら実践するエンチャイルド奨学生出身の青年が出てきています。私たちはそのような彼らの行動をサポートしていきたいと考えています。
「Love is the Movement(愛は行動だ)」「Show the Love」「Love beyond the Border(国境を超えた愛)」 といった、エンチャイルド活動における合言葉は、現地のスタッフや子どもたちから生まれてきた言葉です。
エンチャイルドが大切にしている価値観は、「ギブ・アンド・ギブ(共助)」の精神です。
「ギブ・アンド・テイク」「ギブ・アンド・レシーブ」の世界から「ギブ・アンド・ギブ」の世界へ。
「ギブ・アンド・ギブ」の価値観を持った子どもたちこそが、希望ある新しい未来を創り出すピースアドボケイト、そしてピースメーカー(平和をつくり出す人)になると信じています。