こんにちは、エンチャイルドの広報担当、地球村山歩です。

 エンチャイルドHISTORY、2012年の続きのお話です。

 2012年4月26日、都内の会場でOCOP(エンチャイルド)フィリピン奨学生訪日歓迎交流会が開催されました。
 
 以下に、同交流会での訪日団団長ライアン・チュパス氏(現、マニラ首都圏地域のエンチャイルド・フィリピン代表)のスピーチを抜粋してご紹介いたします。

訪日研修ツアー2012‗003


子どもたちの人生を変えたOCOPプログラム

 美しい国、日本に来ることができ、また、世界で最も親切な日本の皆さんと会えたことを私たちはとてもうれしく思っています。

 2010年3月、私はOne Child One Peace-Project(OCOP=現在のエンチャイルドの奨学金支援プログラム)と出会い、一緒に仕事をすることになりました。支援者の皆さんがフィリピンを訪ねてくださり、私はとても感化されました。私は、OCOPの奨学生たちと接する皆さん一人ひとりの喜び溢れる姿と誠実なまなざしを見ました。

 日本の友がこのようにフィリピンのために素晴らしいことをしてくれているのに、私自身はどうなのか、私たちフィリピン人はどうなのかと振り返りました。もしフィリピン人として皆さん以上に私たちの国を愛し、ケアしないとすれば、それは恥ずかしいことです。皆さんは、他者と愛を分かち合うという人生の教訓を私たちに教えてくれたのです。

 恵まれない子どもたちが学業を全うし、より良い将来をつかむために手助けすることによって、皆さんは私たちの国に多大な投入をしてくださっています。彼らに感化と希望を与え、いつしか彼らが成功できるように導くのが、まさに教育なのです。

 現在、フィリピンの人口は9500万人に到達するほどになると推測されていますが、高所得者・中所得者層と低所得者層の不均衡がとても大きいのです。総人口の約60%が低所得者層だと言えるでしょう。明らかに、児童たちの多くが、学業を続けられる経済的余裕がないのです。政府が教育に多くのお金を使っているとは言っても、日々、食べていくことのほうが精いっぱいで、多くの児童が学校に通えていません。大学の統計によると、10人のうち6人のハイスクール卒業生が大学に進学できない状況です。読み書きができるようになっても、学校を辞めて、家計を助けるために小さな頃から働きに出なければならない人もいます。彼らがいつかは学校に戻って卒業したいという希望を持っていても、現実には選択の余地はなく、諦めるしかない状況なのです。

 OCOPのプログラムは、フィリピンの児童たちにとても大きな感化と希望を与えています。多くの人たちの人生を変え、彼らの敗れた夢を再構築しているのです。

 私たちは一つの家族であり、両国に友好の橋を懸け、“助けのない人を手助けし、希望のない人に希望をもたらす”一つの道に共に立っています。ここにいるジョビー、リチャード、サラは、彼らが夢に近づくために皆さんが希望と勇気を与えることによって再び立ち上がったフィリピン児童たちのほんの一部です。皆さんは彼らに、再び夢を持つことを手助けしてくれました。成功というのはいつも夢を持つことから始まります。三人にとって、今回の訪日ツアーでここに来ていることが、すでに人生を変える体験です。この思い出は永遠に彼らの心に刻まれることでしょう。

 兄弟姉妹の皆さん、友人の皆さん、もう一度お願いします。どうか、フィリピンの学生たちが再び夢を持つことができるよう、彼らを支援し続けてください。フィリピンの国を代表し、皆さんに感謝いたします。

OKOME-Project Vol1


ENCHILD


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