こんにちは、エンチャイルドの広報担当、地球村山歩です。

 本ブログ投稿番号【544】の続編です。

 問題解決のための社会的政策と共に、エンチャイルド流のコロナ禍への家庭生活における対応策(感染していない状況の場合)を8エレメントの視点から提案したいと思います。

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【共有】
 家庭生活でも社会生活でも情報の共有が大切であることはあえて強調するまでもないかと思いますが、会社や仕事、外での付き合いでは情報共有に神経を使う人も、家庭や家族間での情報共有については案外、十分ではないという場合が少なくないかもしれません。

 家族といえども、必ずしも「以心伝心」とはいかないものです。夫婦間や親子間、家族間でも互いに何か考えているか分からない、家の外で何をしているのかほとんど把握していないということも…。
 生活や経済を共有しているのが家族ですが、こと情報の共有については結構意識しないと疎かになりがちです。

 家族愛の絆で結ばれた家族だからこそ、互いに関心を持ち、誰よりも互いの理解に努めないといけないのではないかと思います。
 「ステイ・ホーム」の期間に、情報共有によって家族関係の再構築を図ってみてはいかがでしょうか。

 「愛」の反対は「無関心」というマザー・テレサの有名な言葉がありますね。

 「ノーベル平和賞を受賞したマザー・テレサ氏は次のように語っている。『愛の反対は憎悪ではない、無関心である。人間の最大の苦しみ、悲惨は、自分がすべての人に見棄てられている、自分はもうどうでもよい不要な存在なのだと感じさせられる、その絶望なのだ。人間が他者に対して無関心になるとき、その人こそ最悪の貧の人に堕すのだ』」(『テキスト国際理解』米田伸次 他 著 国土社 1997 p.57)

 コロナ禍の中で、家族が一緒にいる時間が増えているというケースが多いと思います。
 意識的に対話の時間を増やし、一緒に食事をしたり散歩したり、行動を共にし、家族だからこそ、互いに「知り合う」べきだと思います。それは家族の貴重な宝物となり、将来のかけがえのない無形の財産となることでしょう。

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【共感】
 デジタル大辞泉によれば、共感とは、「他人の意見や感情などにそのとおりだと感じること。また、その気持ち」とあります。

 他人の意見や感情をそのまま同意することは、なかなかできかねることも多いかもしれませんが、いったんは「そのとおり」と受け止めることは大事なことだ思います。
 誰でも無視されたり、頭ごなしに否定されるようなことは嫌でしょう。
 また、「そうかなあ?」と思うことでも、まずは「そのまま」「そのとおり」を受け止めて、「そうなんだね」「なるほどね」と理解を示すことは大事なことです。

 家族関係こそ、共感のプロセスを欠いたり、端折ってはいけないと思います。
 家族関係に「既読スルー」は厳禁です。

 人間関係が難しくなる要因の一つに対等性、公平性が崩れるということがあると思います。投げられたボールはいったんしっかりキャッチするということです。そしてしっかり相手の取りやすい所に投げて返すことが大切です。

 共感性を保つことは簡単ではありませんが、共感性が高ければ高いほど関係性は安定し、信頼感が高まることでしょう。そして関係性が安定し、信頼感が高まれば共感性はさらに高まり、お互いの満足度、幸福度が上がることでしょう。

【共観】
 「共観」はあまりなじみのある言葉ではないかもしれません。
 「観」を共にするという意味ですが、価値観や観念を共にする、共有することを指しています。
 ビジョンや目標、目的を共有すると言い換えてもいいでしょう。

 家族がビジョンや目標を共有するといっても日常的なものとしてピンと来ないかもしれませんが、目指すものが一致していれば、関係性が強まりますし、目的や目標をしっかり共有できれば連携もしやすくなり、協力しやすくなります。共に行動しやすくなります。一緒に行動する機会が増えればコミュニケーションをすることも多くなり絆が深まることでしょう。

 家族だからこそ、家庭におけるビジョンや目標、目指したいものを明確にして共有し、意識的に一緒に取り組んでみてはいかがでしょうか。
 「家族全員で一斉に家の中の掃除や片付けをしよう」とか、「お金を貯めてどこどこに何泊何日で家族旅行をしよう」とか…。

 共観を持つことの大切さは、同じ頂上を目指す登山仲間たち(パーティ)に例えることができます。
 「共観」のない登山計画はありません。登山におけるパーティは8エレメントによって成立すると言っても過言ではありません。
 
 家庭生活も登山と似ています。8エレメントを満たした家庭生活は家族愛の絆で結ばれ、満足度と幸福度の高いものとなることでしょう。

(続く)

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 本日、5月30日(日)、ご案内のとおり、オンライン・スタディーツアーを実施いたします。
 オンラインではありますが、エンチャイルドならではのユニークな草の根国際交流プログラムをお楽しみいただけます。

 参加ご希望のかたは、本日午後2時までに info@enchild.org までご一報ください。

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