★3分で読める社会貢献★エンチャイルドblog

NPO法人エンチャイルドの広報担当、地球村山歩がお届けするブログです。エンチャイルドは、主にフィリピンの子どもたちを対象とする教育支援と共育(草の根国際交流)活動を行っている非営利団体です。子どもたちが受益者から支援者へと成長していくために、「ピース・アドボケイト(平和の推進者)」の育成に重点を置いて活動しています。支援先現地を訪問するスタディーツアーを年に2回実施程度しています(2020~2022年度はオンラインで実施)。サポーター、スタディーツアー参加者募集中です! お問い合わせください。★世界の子どもたちを元気にしよう!★

Category: 読書日誌


 こんにちは、エンチャイルドの広報担当、地球村山歩です。

 最近の悩みは、本を読む時間が減ったこと。
 コロナ禍での運動不足解消のために、6月から1日平均1万歩の目標を定めて歩くようにしています。
 これをクリアしようすれば、朝夕2駅分歩き、昼休みにも散歩をしなければなりません。
 2駅が1駅のときもあり、昼に散歩できないこともあるので、土日や祝日には、アベレージを上げるために公園を中心に2時間ほど散策します。最近はお気に入りの散策コースもできてきました。土日は12,000~15,000歩は歩いておきたいところ。
 というわけで、歩きながらの読書はできず、本を読む時間が減ってしまったというわけです。

 電車の中やちょっとした隙間時間を使って週に1冊は読んでいましたが、最近はなかなか進みません。
 そんな中でやっと読み終えたのが、須賀しのぶさんの『革命前夜』。初めて読む須賀作品にピントを合わせるのに最初は苦労しましたが(集中して読む時間が取れなかったのが原因?)、徐々に須賀ワールドに引き込まれ、最後はいつものペースに戻って一気に楽しみました。

ベルリンの壁
ベルリンの壁跡

 大藪春彦賞受賞作。
 帯のコピーを紹介すると、「この国の人間関係は二つしかない。密告するか、しないか―」「革命と音楽が紡ぎだす歴史エンターテイメント」。

 文庫版の裏表紙の説明文も紹介しちゃいましょう。
 「バブル期の日本を離れ、東ドイツに音楽留学したピアニストの眞山。個性溢れる才能たちの中、自分の音を求めてあがく眞山は、ある時、教会で啓示のようなバッハに出会う。演奏者は美貌のオルガン奏者。彼女は国家保安省(シュタージ)の監視対象だった……。冷戦下のドイツを舞台に青年音楽家の成長を描く歴史エンターテイメント。

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『革命前夜』(文春文庫)表紙

 ここからは山歩の感想です。

 「1989年11月9日、ベルリンの壁崩壊」。これさえ覚えておけば世界史の試験では点数をもらえるでしょう。中高年世代の日本人にとっては、現代史に記憶され続けるであろう主要事件の一つとして理解されている内容ですね。

 『革命前夜』は、6人の若者たちのもがきながらあがきながら生きる日々を通して、「その日」に向かって流れ込む冷戦時代終焉への激流を描き出します。激動の現代史を、あふれる音楽描写によって奏でていると言ってもいいかもしれません。

 東西冷戦の「東西」の意味は、西は「自由な社会」、東は「管理された社会」という印象で理解されています。ある意味、そのとおりでしょう。
 社会主義体制、大きな政府による国家は、良くも悪くも「管理」を軸に回ります。管理社会は監視体制によって維持されます。自由にものを言い、自由に振る舞うことはできません。
 本作は、創作という手法によって監視社会の現実をリアルかつ克明、微細に描き出しています。

 東ドイツの人々は自由を求め、豊かな生活を求めて「壁」の向こうを目指しました。
 「冷戦時代」が終結しておよそ30年(と言っておきましょう)、世界は自由で豊かなグローバル地球社会の実現に向かってきたかに見えます。

 しかし自立心のない自由は本当の自由じゃないよなあと、やはり考えてしまいます。

 支配や管理を必要としない社会を実現できる力が真の自由というものではないか。
 真の自由には必ず自立心という軸が通っている。
 そのような自転軸が集まってこそ、真の平和共存を可能にする共立社会という公転軸をつくり出すことができる―。

 ここ数年、「~ファースト」という言葉をよく耳にするようになりました。
 山歩はこの「ファースト」の意味を、「自分(自国)第一主義」ということではなく、「まず自らの(国家としての)責任を果たそう、自立する者(国家)となろう、そしてお互いのために(世界のために)生きられる自分(国家)になろう」の意味であると考えています。
 「アメリカ・ファースト」も、「世界のためのアメリカになろう」であり、そのためにアメリカは自立心において強くあらねばならないということなのです。

 『革命前夜』を読みながら、国家や社会の成長は人間の成長によってなされるものだと思わされました。人間の心の在り方が社会の在り方を決定するのだということです。

 監視社会も人間の心がつくり出したもの、経済至上主義、拝金主義社会も人間の心がつくり出したもの。専制主義国家、覇権主義も人間の心がつくり出したもの。
 思想というのは、心抜きに生じるものではないからです。

 真に自由な社会をつくろうとするなら、私自身がまず真の自由の獲得者にならなければなりません。
 人の心が成長する社会にしたい、これがエンチャイルドの理念であり、目的であり、存在理由なのです。


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 こんにちは、エンチャイルドの広報担当、地球村山歩です。

 エンチャイルドblogで新田次郎の『アラスカ物語』を紹介したい理由は二つあります。 

 一つは、面白い小説なのでぜひお勧めしたいという単純な理由。これを読んで新田次郎文学の世界が合うなと思われたかたはぜひ他の作品も読んでみてください。新田作品の中には実在の人物をモデルにかかれた名作(『孤高の人』『栄光の岩壁』『銀嶺の人』『芙蓉の人』『孤愁(サウダーデ)』などなど)がたくさんありますよ。

 二つ目の理由は、海外支援や国際交流を実践している人に大きな刺激とたくさんの示唆を与えてくれる作品だと思うからです。

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 主人公、フランク安田(安田恭輔/1868~1958)は宮城県石巻市出身で10代後半に渡米します。
 アメリカの沿岸警備船ベアー号の乗組員となりますが、ある出来事がきっかけで一人下船し、エスキモー(イヌイット)の住む地(バロー村)で暮らすようになります。バロー村の人々は鯨をはじめとする海獣の生肉を主食として極限の地で生きる人々ですが、白人たちによる鯨の乱獲などの原因で食料難に陥り、さらには疫病(麻疹)によって多くの人々が死に、村は存亡の危機に陥っていきます。
 そこからフランク安田のアラスカ物語が始まります。

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新田次郎『アラスカ物語』


 同小説、フランク安田の生き方から学んだことを、エンチャイルド的視点から3点挙げてみましょう。

(1)フランク安田がエスキモーの人々と良い関係を築けたのは、ひとえに彼の誠実な人格と優れた能力によるものですが、私が注目したのは、フランク安田が生肉を食べられたことです。エスキモーの主食である生肉を食べられたことによってフランク安田とエスキモーたちとの心の距離は一気に近くなります。ちなみにインディアンは生肉を食するエスキモーを忌み嫌います。これは8エレメント流の解釈を加えると、「共食」のエレメントを満たしたことで家族の関係をつくり出すことができたと見ることができます。食は文化です。エスキモーにとって生の中心である食(生肉を食する)を共にできたことは、異文化の壁を超えてフランク安田とエスキモーが一つになるための鍵になったと思います。

 海外支援、国際交流においても異文化を超えて互いを理解し、共に何事かを行い、互いが家族のように生きていこうとすれば、食を共にすること、互いの食に敬意を表することは思いのほか大切なことであるといえます。その国の人々と共に生きていこうとすれば、彼らの食文化を愛することが不可欠なのです。

(2)フランク安田はごく普通の日本人のように見えますが、強靭な精神力の持ち主です。その強い意志力と深い知恵によって大自然の中で次々と遭遇する試練を乗り越えていきます。フランク安田は海を越え、氷原を越え、山を越えていきます。極寒の地には気候の試練が常にやって来ます。そして動植物との関係もまた生きていく上で避けて通ることができません。現代人には想像もできませんが、大自然の中で生きていくということは人間以外の生命と共生・共存していくことだということです。

 海外での活動では、その国の文化や風習、生活習慣への理解だけでなく、その国の気候や風土、生態系とうまく付き合わなければなりません。異国で暮らすということは、人間社会との関わりだけでなく、大自然の影響が受けながら生きていくということなのです。

(3)フランク安田と妻ネビロ(エスキモー)は、存亡の危機に瀕したバロー村の人々ら数百人を荒れ野の800キロもの行程を経て、新天地(ビーバー村を建設)に導きます。これが「ジャパニーズ モーゼ」と呼ばれるゆえん。フランク安田はそこでエスキモーとインディアンと白人が共に暮らせる共同体をつくり上げます。
 フランク安田には異文化を超えて人を動かす力があります。人と人とをつなぐ力があります。エスキモーとインディアンが共に生きる道を開きます。エスキモーとインディアンの男女を結婚にも導きました。
 妻ネビロと共に徹底して他者のために生きたフランク安田でした(これが「アラスカのサンタクロース」と呼ばれたゆえん)。彼の人生に貫かれたその志の強さは海外支援活動を上で不可欠の要素です。何のために生きるか、どのように生きるのか、誰のために生きるのか…。生きることの根本原理に貫かれたフランク安田の生涯でした。

 『アラスカ物語』全体を通して、フランク安田が8エレメント(共生、共食、共育、共立、共助、共有、共感、共観)を満たす実践と行動の伴う生き方をしたのだと分かります。
 
 8エレメントの教科書のような生き方をフランク安田の生涯から学ぶことができます。



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 こんにちは、エンチャイルドの広報担当、地球村山歩です。

 今回は、ちょっと個人の趣味について書きたいと思います。

 山歩は、名前のとおり、ちょっと山歩きを趣味にここ数十年過ごしてきましたが、最近は登山の回数も随分減ってきました。今年は1回しか山に行っていません(涙)。

 他の趣味と言えば、

 ・散歩(ウォーキング)
 ・読書
 ・映画鑑賞
 ・音楽鑑賞
 ・歴史探訪(特に縄文時代にハマっています)

 …と、まあ、ふつーの趣味の持ち主です。

 ウォーキングは週に5回くらいは2駅分の往復ほどの距離を歩きながら、一日平均8000~1万歩を目安にしています。

 さて、読書について言えば、いろんな分野の本を読みますが、やはり“趣味”というなら小説です。

 小説は面白く読めれば(=集中モードに入れれば)ストレス解消になります。

 一種の現実逃避ですかね?

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 いろんな作家の小説を読んできましたが、数でいうなら新田次郎の作品が一番多いと思います。30冊以上は読みました。

 最近読んだのは、名作『アラスカ物語』。アラスカのイヌイットの村を救い、「ジャパニーズ・モーゼ」と呼ばれた、実在の人物、フランク安田(安田恭輔/1868~1958)がモデルの小説です。

 山歩も、エンチャイルドを通して小さな異文化体験をしたり、山歩きで少しばかりの自然体験を積み重ねたりしてきましたが、異文化を超え、大自然を超えて人々のために生きたフランク安田の生き方には大いに刺激を受けました。

 江戸末期から明治初期に生まれた日本人の中には、海を越えて偉業を成し遂げた人物が少なくありません。フランク安田もその一人に挙げていいでしょう。

            ★「フランク安田」について(YouTube動画)★

 『アラスカ物語』の感想は次の機会に…。


 

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