こんにちは、エンチャイルドの広報担当、地球村山歩です。
今年は連日「エンチャイルド設立10周年」と連呼しておりますが、きょうから何回か、山歩自身の国際協力(海外教育支援)体験を少しお話ししてみたいと思います。
振り返れば、山歩の国際協力活動のほとんどはイコール草の根の国際交流体験であったと言えます。
1999年、今から22年前、最初のNGO的草の根国際交流の行き先はマレーシアでした。
それまでも海外での体験は少なからずありましたが、ほとんどがビジネス関連の目的でした。
マレーシアでの主な活動は、国際会議への参加と現地の大学生や社会人の若者たちとの交流でした。
最もインパクトのあった山歩のマレーシア体験は、ヒンドゥー教洞窟寺院事件。
マレーシアのヒンドゥー教の聖地、パドゥ洞窟
イスラム教徒が国民の約7割を占めるマレーシアですが、インド系の人々を中心に信仰されているのがヒンドゥー教です。
そこはヒンドゥー教の聖地と呼ばれる、宗教的な観光地でした。洞窟がヒンドゥー教の寺院になっていて、洞窟の通路を一回りすればヒンドゥー教の神々を礼拝したことになるという場所でした。洞窟内には多くのヒンドゥー神話に基づく展示や壁画がありました。洞窟通路の壁面に神々が祭られてあるというわけです。
マレーシアの若者たちと日本の若者たちが一緒に行動していたのですが、他のメンバーはどんどん前に進んで行くのに、山歩は少し中に入ると何者かに押し返されるように前に進めないのです。気分も優れないし、めまいもしてくる。結局山歩だけ、「巡礼の旅」に同行できず、早々入口まで引き返してみんなの帰りを待つことに…。ヒンドゥー教の神々に拒否された格好です。以来、ヒンドゥー教に対する苦手意識を持つようになってしまいました(しかしそれから十数年後、インドネシアのバリ島でのヒンドゥー教体験を通して苦手意識は払拭されることになります)。
わずかな期間でしたが、最初の東南アジアの国、マレーシアでの活動では、強烈な異文化体験(異宗教体験?)の洗礼を受けたという印象をいまだに記憶に残しています。
その後、フィリピンに行くようになってからも感じたことですが、マレーシアにおいても中国の影響が強くあるということです。その国の歴史の中に、そして政治や経済、文化、社会の中にです。この辺のことは、フィリピンでの体験を紹介する機会にでも紹介したいと思います。
というわけで、草の根国際交流の旅は異文化体験の旅であり、宗教体験の旅であることを悟った30代の山歩でした。
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