こんにちは、エンチャイルドの広報担当、地球村山歩です。
人間関係というと自分と誰かとの関係、誰かと誰かとの関係を思い浮かべやすいのですが、実は最も大事な人間関係は自分の中の「人間関係」なのかもしれません。
例えば、何かをしなければならないとき、それを躊躇(ちゅうちょ)する自分がいたとしましょう。
そのとき、どうすればいいかを他者に相談して判断しようとする場合もありますが、実際は、自分の中にもう一人の自分がいて、その思いや考えが一致せず葛藤している、悩んでいる、判断できずにいる、というのが本当のところではないでしょうか。
「セルフコントロール」という言葉があります。
これは自分が自分を制御することです。制御する自分と制御される自分という二者が、自分の中に存在していると考えることもできます。もちろん、精神や人格が分裂しているという話ではありません。
山歩流に言えば、成長欲求で欠乏欲求を制する、ということでしょうか。
その意味では、成長欲求を中心に行動しようとする自分Aと欠乏欲求を中心に行動しようとする自分Bの関係性が「自分」の人生を常に左右していると見ることができます。
大人になるということは、成長欲求が欠乏欲求に勝ることだと、以前、このブログでも論じたことがあったかと思います。
私たちは周囲の人々や環境の影響も受けますが、最終的には自分で考え、自分で判断し、自分の責任において、その何事かを実行し、成し遂げなければなりません。それが人間の人間たるゆえんだからです。
人は弱い存在です。言い換えれば、欠乏欲求に引っ張られやすい、コントロールされやすいのが人間の性(さが)といえます。
だからこそ、意識して成長欲求によって欠乏欲求を治めなければならないと思います。
自由と平和が守られる秩序ある安定した世界を実現しようとすれば、そのような意味での大人たちによって社会が維持されていかなければならないでしょう。今の社会はそれとは程遠い状態のように思えます。
自立とは自分との付き合い方を、共立とは他者との関係性のことを指しています。
自分とどう付き合うか。
これが自己成長という意味であり、人生でまず取り組まなければならない第一の人間関係の課題です。
ですから、自我(意識)の目覚めは、人として社会と関わって生きていくための大事な成長プロセスの始まりを意味しています。
欠乏欲求を中心に生きていく人生から成長欲求を中心にして生きていく人生に転換していくプロセスが自己成長であり、自立への道のりです。
エンチャイルドの「ピース・アドボケイト教育」では、欠乏欲求を中心として生きていくのか(利己的な人生を目指すのか)、成長欲求を中心として生きていくのか(利他的な人生を目指すのか)を問いかけます。これが夢と志を持って生きるということの意味です。
経済的な事情を抱える立場の者にとって、支援を受けることはありがたいことでしょう。
しかしエンチャイルド奨学生たちにとって事はそれほど単純ではありません。エンチャイルド奨学生=ピースアド・ボケイトは、自立・共立のロールモデルにチャレンジすることを自分自身に課すことになるからです。
とはいえ、彼らは知っています、夢と志を持って生きることの大切さ、そのことによって得られる人生の喜びがいかに大きいかを。
そのことは、エンチャイルド奨学生たちのエッセーをお読みになればご理解いただけると思います。
今日は「自分自身とどう付き合うのか」というテーマで書いてみました。
いかがでしたでしょうか。
人生において、自分が自分を励ましたり、説得したり、納得させたりしなければならないことも少なくありません。
より良い人生の実現、より大きな善のために生きていこうとすれば、結局自分自身が問題だということです。
欠乏欲求と成長欲求を意識しながら、自分の中の「人間関係」の改めて見直してみてはいかがでしょうか。
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コメント
コメント一覧 (3)
地球村山歩
がしました
自分の中に生ずる欠乏欲求と成長欲求との付き合い方・・・
まさに日々これに真摯に取り組むことが、自分の幸せ、家族の幸せ、社会の幸せに影響してくるという考え方は論理的、現実的なことなのであろうと思います。
地球村山歩
がしました