★3分で読める社会貢献★エンチャイルドblog

NPO法人エンチャイルドの広報担当、地球村山歩がお届けするブログです。エンチャイルドは、主にフィリピンの子どもたちを対象とする教育支援&共育活動、草の根国際交流、社会教育を行っている非営利団体です。子どもたちが受益者から支援者へと成長していくために、「ピース・アドボケイト(平和の擁護者)」の育成に重点を置いて活動しています。支援先現地を訪問するスタディーツアーを年に2回程度実施しています。コロナ禍の2020~2022年はオンラインでの交流が主な活動となりましたが、2023年6月には4年ぶりのスタディーツアーを実施することができ、成長した子どもたちとの再会を果たしました。2024年でフィリピンでの教育支援開始20周年となりました!

2021年02月


 こんにちは、エンチャイルドの広報担当、地球村山歩です。
 
 前回に続いて、山極寿一・京都大学総長の著書から引用します。

 「食べ物を家族で分かち合い、共同体でともに子育てを行うといった行動は、人間の心を進化させ、高い共感能力を芽生えさせました。共感能力とは、自分以外のものの気持ちを理解する力のこと。人間以外にも、ゴリラやサルにも共感能力は見られますが、人間ほどではありません」(『「サル化」する人間社会』/集英社インターナショナル)

 ここに「共食」「共育」「共感」というキーワードを見いだすことができます。

 この三つは、国際協力を進めていく上でも不可欠の要素です。

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 いまだ新型コロナウイルス感染症のパンデミックが終息しない中、恐れるのは、政治的混乱や経済的損失だけではありません。
 最も恐れなければならないのは、「人間らしさ」「人類らしさ」が喪失することです。

 山極総長の言葉を借りれば、人間らしさ、人類らしさの原初的な内容が「共食」「共育」「共感」だということです。
 
 「共に食べられるようにすること」「子どもたちを見守り、育成すること」「他者への思いやりを持つこと」、言い換えれば、これが平和な状態を実現するための不可欠な要素ではないでしょうか。

 エンチャイルドは、小さな団体ですが、平和実現に貢献したいと考えています。そしてそのための活動の基礎を子どもたちへの支援に置いています。

 「共食」「共育」「共感」の三つのエレメントをセットで満たすところから平和が生まれてくることでしょう。
 
 2021年、設立10周年を迎えたエンチャイルドも、この三つの人間らしさ、人類らしさの実践に努めてまいります。

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 こんにちは、エンチャイルドの広報担当、地球村山歩です。

 「人類は子育ての必要性から『家族』を作り、『共同体』を作りました。そして、次第に集団規模を増大させていったのだと考えられます。子どもを一緒に育てようと思う心が、大人に普及していった。それが人類の家族の出発点なのです」

 京都大学総長・山極寿一先生の著書『「サル化」する人間社会』(集英社インターナショナル)からの引用です。

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 エンチャイルドもまた、子どもたちへの教育支援(成長へのサポート)に対して、家族的共同体意識を基盤として活動しています。その点でも、山極先生のお話は腑に落ちるものがあります。

 山極先生は、人類の特徴として「共食」を挙げています。そして「人類は家族と食をともにしてきました。家族だから食を分かち合うし、分かち合うから家族なのです」と述べています。

 家族とは食を分かち合う関係であるということです。食は命の源です。生きる上で最重要課題となるのが食なのです。

 エンチャイルドと子どもたちとの関わりは、主に「教育支援」ですが、本質的には「食」が問題解決の核心であるということを常に感じています。

 貧困であるということは、空腹であるということなのです。

 山極先生は言います。
 「改めて家族というものを定義してみると、それは『食事をともにするものたち』と言うことができます」

 人類社会はいつの時代も貧困や飢餓の問題に直面しています。
 多くの人々がこれらの問題を解決しようと努力していますし、MDGsにしろ、SDGsにしろ、いずれもこれらの問題を主要テーマに据えています。これは国家運営の根幹に関わることでもあります。

 では、問題解決のために一番大事なことは何か…。

 それがアドラーの言う「共同体感覚」であり、山極先生の示す「共食」「共育」という「人間(人類)らしさ」であり、エンチャイルドが掲げる「心の国境を超えた家族愛の絆(8エレメント)」ではないかと改めて感じています。

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 こんにちは、エンチャイルドの広報担当、地球村山歩です。

 NPO活動を進める上で、刺激を与えてくれている思想の一つにアドラーの心理学があります。

 アドラーはこのように語っています。

 「人の行動はすべて目標によって確定される。人が生き、行為し、自分の立場を見出す方法は必ず目標の設定と結びついている」

 目標が設定されなければ何事も始まらないということです。

 私たちは多くの要因によって、それらの影響によって動かされている、行動させられているという考え方もありますが、それは主体的な生き方ではありません。

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 アドラーはこのようにも述べています。

 「成功と幸福は主として目標の問題である」

 原因(過去)を中心として生きるのか、目的(未来)を中心として行動するのかによって、人の人生は大きく変わっていきそうです。

 NPO活動においても、原因の分析を主体に行う場合と、目標の設定を主体に行う場合とでは大きく結果が違ってくるということを経験的も感じます。そしてさらに重要なことは、どのような目標を設定するのかということです。

 NPO活動でいえば、いかに社会的に有用な目標設定ができているかということです。

 アドラーは、目標設定をするときにも「共同体感覚」が大切だと指摘します。
 アドラーの言う共同体感覚とは、人に対する深い信頼感であり、社会への奉仕する感覚を指しています。

 エンチャイルドは、より良い共同体を形成する要素(エレメント)として8項目(共生・共食・共育・共助・共創・共有・共感・共観)を挙げています。そしてその中心あるものを「心の国境(境界線)を超えた)家族愛の絆」と表現しています。

 「家族愛の絆」は、アドラーが言う「共同体感覚」と非常に近い概念だと思います。
 
 エンチャイルドは「心の国境を超えた家族愛の絆による教育支援」を行うことを目標としています。子どもたちを勇気づけ、彼らの成長をサポートすることを目標に活動してきました。
 
 私たちが掲げた目標が、より良い社会を実現するものとなり、人々に成功と幸福をもたらすものであることを信じて、2021年も活動してまいります。

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 こんにちは、エンチャイルドの広報担当、地球村山歩です。

 フィリピンの学校事情ですが、従来は、6月~3月の期間で学校の授業が行われ、4~5月が夏休みというのが1年の流れでした。

 ところがコロナ禍に覆われた2020年度は、長期のロックダウン、自宅待機期間を経て、10月からオンライン授業もしくはモジュール授業(プリント学習)というスタイルでの「学校」の始まりとなりました。

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本来なら、こんなふうに授業を受けるはずの子どもたち
(写真は、ミンダナオ島ブトゥアン市マウグ小学校の児童たち)

 現地の情報によれば、2021年6月まで「授業」が行われて、7月の1カ月あるいは 7~8月が長期休暇となるようです。

 ですから2021年度は、8月あるいは9月からのスタートになるようですが、これらの予定は全て暫定的なもののようです。

 エンチャイルドの奨学生たちの様子を聞いても、オンライン授業ができている子も一部いますが、プリント学習や、各自で課題をこなすという「授業」が多いようです。

 エンチャイルドと縁のあるカロオカン市の小学校の先生からは昨年の10月ごろ、モジュール授業への支援要請がありました。

 別の取り組みを優先したため、今に至るまでその要請に応えずじまいですが、やはりこの援助はしなければならないと思っています。

 改めて現地の最新の事情を確認した上で、オンライン授業あるいはモジュール授業の支えとなる取り組みをせねばと考えております。

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 というわけで、3月に入ったあたりから2021年最初の教育支援プロジェクトを始動させる計画です。

 3月初旬にはプロジェクトの詳細をご案内できると思います。

 日本もそうですが、エンチャイルド奨学生たちからのお便りを読みながら、学生たちが学業へのモチベーションを保つことが本当に大変だということが分かります。多くの子どもたちが強いストレスにさらされている状態です。

 この1年、OKOME-Projetの実施、オンライン・スタディー(交流プログラム)の開催を通して、エンチャイルド奨学生たちのケアに努めてきたつもりですが、これから6月までの3カ月間、少しでも彼らの学業の支えとなる教育支援を実践していきたいと思います。
 
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 こんにちは、エンチャイルドの広報担当、地球村山歩です。
 
 2020年度の大学生のエンチャイルド奨学生たちのエッセイを紹介いたします。

 今回お届けするのは、マリル・マリオン・モンテルビオさん(ケソン市バランガイ・ホーリースピリット)のエッセイです。

 彼らは現在の自分を見つめながら、率直にエッセイとしてつづってくれています。
 ぜひエンチャイルド奨学生たちの等身大の姿に触れてみてください。

マリル・マリオン・モンテルビオさん(中央)
中央がマリル・マリオン・モンテルビオさん

ケソン市バランガイ・ホーリースピリット
マリル・マリオン・モンテルビオさん
フィリピン・ベストリンクカレッジ在学中
https://bcp.edu.ph/home

 Good day! I’m Maryll Marion Monterubio, scholar from Barangay Holy Spirit. Studying at Bestlink College of the Philippines, I am now a 2nd year college taking Bachelor of Secondary Education. I go to college because I know education will allow me to pursue and reach my dreams. It will improve my skills and make me more confident. I want to finish college to graduate of course, and also to become successful in the future. 

 こんにちは! バランガイ・ホーリースピリットのエンチャイルド奨学生、マリル・マリオン・モンテルビオです。
 フィリピンのベストリンクカレッジで勉強している私は、現在、中等教育を専攻している大学2年生です。
 
 私は教育を受けることを通じて夢を追い求め、実現できると考えて大学に進学しました。大学進学は私のスキルを向上させ、私はより自信を持つようになるでしょう。もちろん大学を卒業して、将来成功したいと思っています。

 I believe that being more educated and hard-working person will help me to reach my dreams, to have a better life, better job and better salary to support my personal needs and for my family. When I graduate, my diploma and success will be dedicated to God, friends, family and especially to our dearest sponsors who help and support me to achieve what I want to be. This will serve as a gift for you guys, I really want to give back to all of you.

 教育を受け、勤勉な人になることで夢を実現し、必要を満たし、家族をサポートするためのより良い生活、仕事、収入を手に入れることができると信じています。
 私が卒業する時、私の卒業証書と成功は、神、友人、家族、そして特に私がなりたいことを達成するために私を助け、サポートしてくれた最愛の支援者の皆さんにささげます。これは皆さんへの贈り物になります。本当に皆さんに還元したいと思っています。

 I chose Bestlink College of the Philippines not because of my friends, they recommend this school to me. I take Bachelor of Secondary Education because my dream is to be a teacher. I want to teach and give lessons for my future students not only for the lessons we have in school, I also want to teach and share to them my life experience. 

 私がフィリピン・ベストリンクカレッジを選んだ理由は友達がいるからではありません。友人が私にこの学校を勧めてくれたからです。
 私の夢は教師になることなので、私は中等教育の学科を専攻しています。将来の生徒たちのために、学校で学んだことだけでなく、私の人生経験を交えて教えたいと思っています。

 I want to share my experiences and struggles while studying and dealing with the problems. I want them to learn how to face everything and how to fight in every problem, because I think it may lead them to be successful. Reflecting to my previous years, being a college student is awesome but sometimes I feel like my physical and mental health will give up. Having so many paper-works, projects and lessons that needs to study for the quiz or exams with a very short time is very hard.

 課題を研究し対処しながら、自分の経験と苦労を将来の教え子たちに共有したいと思います。成功につながるかもしれないと思うので、課題に立ち向かう方法や問題に対処する方法を学んでもらいたいです。
 これまでを振り返ると、大学生であることは素晴らしいことですが、諦めたくなることもあります。短期間で試験のために勉強する必要があり、多くの書類、プロジェクト、レッスンがあるので非常に困難です。

 But despite of all this struggles, I always choose to fight, I think about the persons who always believe in me. They believed in my strength, so I must believe in myself too. I want to continue being a College Beneficiary of NPO-Enchild because it helps me a lot. It helps me for my studies, it helps me financially and it helps me and give inspiration to continue everything. I want to prove that I deserve to be their scholar. 

 しかし、困難があったとしても私はいつもそれに対して戦うことを選びます。私を信じてくれている人のことをいつも私は考えています。彼らは私の強さを信じてくれているので、私も自分自身を信じなければなりません。

 私はNPO-ENCHILDの大学の受益者であり続けたいと思っています。エンチャイルドの支援は私の学業を助け、経済的にも役立ち、全てを継続するためのインスピレーションを与えてくれます。
 私は私自身がエンチャイルドの奨学生に値することを証明したいと思います。

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 こんにちは、エンチャイルドの広報担当、地球村山歩です。

 【452】のジョニー・ボロンガイタさんの寄稿の内容からも現地のフィリピンの教育事情、現在抱える課題がどのようなものであるかが伝わってきたと思います。

 マニラ首都圏で活動するエンチャイルド・フィリピンのキアノ事務局長からも現地情報が届きましたのでご紹介いたします。

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キアノ事務局長(右)とパメラさん

 親愛なる山歩さん
 お久しぶりです!

 私が得た、フィリピンの学校のスケジュールについての最新情報をお知らせします。

 今年度(2020年度)は、2021年6月に終了します。
 夏休みを短くするかどうかについては、教育省がまだ検討中のため、次年度の開始時期はまだ決まっていません。
 パンデミックが続いているため、次年度においてもオンライン形式での授業が継続する可能性がさらに高くなっています。

 パメラさん(MH・デル・ピラーの先生)の情報によると、教育省はまだ、次年度において対面での授業を検討するための調査を行っていない状況だということです。

 次年度の学校のスケジュールについて最新情報が分かり次第またご連絡します。
 この情報がお役に立てることを願います。ありがとうございます。

キアノ・ロメロ

※参考情報として、グローリアセブさんのウェブサイトの情報をリンクしておきます。
https://gloleacebu.com/distance_class/

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 こんにちは、エンチャイルドの広報担当、地球村山歩です。

 今回は、フィリピン・ミンダナオ島北東部地域のエンチャイルド責任者、ジョニー・ボロンガイタさんの寄稿を紹介します。

 ボロンガイタさんは、ミンダナオ島ブトゥアン市にあるカラガステート大学の教授をしています。
 ボロンガイタ教授は、コロナ禍にあって、学校教育が直面する困難について誰よりも実感している関係者の一人です。

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INSIGHTS OF COVID IMPACT..
新型コロナウイルスによる打撃についての洞察

 A lot of things happened in the world today due to Covid 19 pandemic.  Many are being affected financially, physically, emotionally and spiritually. There are people facing difficulties in life because of losing the job and nowhere to go. There is a great problem of raising the family without job, and difficulty of sourcing out income generating activity to survive.  Some got sick and getting weaker because there’s no food to eat, others even died in hunger. Psychological problems have also experienced by some who are great affected by this tragedy hitting almost everybody.

 今日、新型コロナウイルスのパンデミックにより、世界で多くのことが起こりました。
 多くの人が経済的、肉体的、感情的、精神的に影響を受けています。失業し、行き場所がなくなり、困難に直面している人々がいます。
 仕事がない家庭が増加している深刻な課題と、収入を生み出す活動をつくり出す困難があります。食料が不足し、病気になり衰弱する人もいれば、空腹で亡くなる人もいます。
 この悲劇的な影響を大きく受けて、ほとんどの人が心理的な問題も経験しています。

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 One of the most affected essential systems in the world is education. Here in the Philippines, especially public education, is doing the modular way of providing learning activities to students which is considerably a very difficult approach, that seems giving no learning at all on the part of the students. Most of the teachers and students if not all, are waiting for the face-to-face classes to provide more vivid teaching-learning experience to all. The school term will tentatively end this coming June and would start on August or September this year.  Everybody is hoping to live a normal, life the way people lived before. 

 世界で最も影響力を持つ重要なシステムの一つが教育です。
 コロナ禍のフィリピンでは、特に公教育において、学校から与えられた課題に家で取り組む、モジュール学習という方法が取られています。
 これは非常に難しいアプローチであり、学生たちに学びを与えていないように思います。
 全てではありませんが、ほとんどの教師と学生は、より生き生きとした教育を実現するために、対面式の授業が再開することを待ち望んでいます。
 今学期は今年の6月に暫定的に終了し、8月または9月に次年度の授業が始まる予定です。
 皆が以前のような普通の生活を送ることを望んでいるのが現状です。

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ジョニー・ボロンガイタ

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 こんにちは、エンチャイルドの広報担当、地球村山歩です。
 
 2020年度の大学生のエンチャイルド奨学生たちのエッセイを紹介いたします。

 今回お届けするのは、ジュエル・メイ・ロキテさん(ミンダナオ島ブトゥアン市バランガイ・マウグ)のエッセイです。

 今回の翻訳は、エンチャイルドサポーターの山本さんにご協力いただきました。
 山本さん、ありがとうございます。

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オンラインスタディーツアーのジュエル・メイ・ロキテさん

Jewel Mae S. Loquite 
ジュエル・メイ・ロキテ

Saint Joseph Institute of technology taking up Bachelor Of Science in Secondary Education Major in English.
セント・ジョセフ工科大学 英語中等教育学科専攻

 I take this course because i believe that to help children is to gain knowledge and share your knowledge to children. I choose Sjit because i believe in sjit education at its best. Now that i became 2nd year College i can say that being freshmen is like chilling because you still dont know what to do and you dont feel pressure but now that I'm sophomore college i feel pressured and i can feel the intense study of being a teacher I know being a teacher is a hard job because you have to deal with pressure , hardships and stress but i dont care about the the pressure or anything as long as i can help with children who wants to learn and people who need to study for their future .

 私がこの学科を選択したのは、子供たちを助けるためには知識を得て、それを子供たちと共に分かち合うことが必要だと信じるからです。
 セント・ジョセフ工科大学を選んだのはこの学校の教育内容がベストであると感じたからです。

 新入生の時は何をすべきか分からず、おじけづいていましたが、私は大学2年生になり、プレッシャーも感じ、教師になるために一生懸命勉強しています。

 プレッシャーや困難、ストレスなど、さまざまな難しいことに対応しなくてはならないのが教師の仕事です。しかし私は、学びたい子どもたちを助けるため、また、未来のために勉強を必要としている人々を助けたいと思っている限り、プレッシャーやその他もろもろのことは意に介しません。

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 I’m striving to study to accomplish my dreams and to achieve my goals because i want to help my parents i know having a college daughter is hardship but because i have a enchild scholarship life is good but still having a difficult time because of this covid our family is facing a problem that every people facing right now but still I'm  decided to learn even though in online class but still i want to learn  despite of this pandemic coz i believe that the key to success is through knowledge 

Sincerely, Jewel

 私は夢を達成し目標に到達するために、勉強し努力を怠りません。なぜなら、大学生の娘を養うことは両親にとって困難なことですが、私はエンチャイルドの奨学金を受けることができた、とても幸運な学生だからです。

 コロナ禍による困難に多くの人が直面しているのと同じように、私たち家族もいまだその困難に直面しています。

 しかしオンライン授業で学びを続けることを選択した私は、このコロナ禍にあっても学業を通じて成功はなされると信じ、学びを続けていきたいと思います。

心を込めて、
ジュエル

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 こんにちは、エンチャイルドの広報担当、地球村山歩です。

 私たちは多かれ少なかれ、助け合って生きています。助けの要らない人はいないでしょう。
 共立の社会は共助の社会でもあります。

 今回は、助けること…、「ヘルプ」「サポート」「アシスト」の違いについて考えてみたいと思います。

 「ヘルプ」は、助けることです。
 本人(受け手)ができないことを代わって行うことです。

 「サポート」は、支えることです。
 本人ができることを前提に必要な時に必要な分を手助けすることです。

 「アシスト」は、補佐することです。
 本人ができるようにするために必要な補助をすることです。

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 エンチャイルドの活動は、いずれの場合もありますが、その中心を「サポート」に置いてます。

 貧困の5大要因(病気、無関心、依存、不正直、無知識)においてもそれぞれの要因に対する課題解決策が求められるわけですが、それが「ヘルプ」であるか「サポート」であるか「アシスト」であるかの区別が重要です。

 「サポート」すべきところを「ヘルプ」してしまう(し過ぎてしまう)と、本人の依存度を高めることになり、結果的に課題を解決できないこともあります。

 5大要因の中の「依存」という内容は、扱いの難しい問題です。とりわけ貧困問題の解決においては、「ヘルプ」の加減に注意しなければならないと思います。

 ミッションを遂行し、課題解決のための取り組みを行っていく上でも、上述のような支援の仕方(関わり方)の種類や程度の選択、段階的判断が求められます。

 私たちは一つでも多くのプロジェクトを立ち上げて支援活動を行いたいと思っていますが、それらの活動が「ピースアドボケイト」モデルの実現につながるものとなるよう、よく考え、適切な判断と共に取り組んでいかなければなりません。

 身近なところ、例えば子育てや後進の育成においても、同様の内容がポイントになるのではないかと思います。

 より良い社会をつくり上げていく上でも、「ヘルプ」「サポート」「アシスト」を区別して行うことが大切だと痛感しています。

 人助けは基本的に善いことですが、真に人のためになる人助けをしたいと思う今日この頃です。

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 こんにちは、エンチャイルドの広報担当、地球村山歩です。

 前回は、ヘッグマン教授の「貧困の世代間連鎖を断ち切る四つのキーワード」について紹介しましたが、今回はフィル・バートル教授の「貧困の5大要因」を話題にしてブログを書いてみたいと思います。

 この内容も過去のブログで何度か触れてきましたね。
 社会問題としての貧困について考察し、何が貧困を引き起こす要因となっているかを分析したものです。
  
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 フィル・バートル教授は貧困の5大要因として「病気」「無関心」「依存」「不正直」「無知識」を挙げました。

 要因を取り除くことによって問題を解決することができると考えれば、その要因をいかに除去するかという課題の解決策を見いださなければなりません。

 この解決策についてエンチャイルドの取り組みの現状と今後の可能性について考えてみましょう。
 実際のところ、エンチャイルドが課題解決策の対象となっている要因は、「無関心」「依存」「不正直」「無知識」の4項目です。
 
 「無知識」の課題解決策は、奨学金給付による教育支援を中心に取り組みます。
 「無関心」「不正直」「依存(心)」の課題解決策は、交流プログラムとピースアドボケイト教育を通してチャレンジしています。シニアハイスクール、大学生を対象としたエンチャイルド・ユースの取り組みも同様です。
 
 「医療」に関しては、他団体との連携の中で課題解決策を模索していきたいと考えていますが、現状の中で他の四つの要因を取り除くことのできる団体になることが当面のエンチャイルドの目標です。

 エンチャイルド奨学生たちの成長過程そのものがまさにその成果であり実績となることでしょう。
 彼ら自身が貧困状態から脱するだけでなく、自身もまた社会問題としての貧困の解決者となっていくことがエンチャイルドの目指している支援です。

 支援の動機を「家族愛」に置いていることから、「エンチャイルドファミリー」という言葉が自然と定着しましたが、これからはその基盤の上に「エンチャイルドスクール」をつくっていきたいと考えています。

 社会問題としての「貧困」を解決する学校(塾)です。

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 エンチャイルドスクールは、「貧困」に打ち勝つ子どもたちを育成する学校です。
 自らの自立はもちろん、共同体感覚を持った社会的に有用な人(共立に生きる人)を育成する学校です。
 知識や技術の習得(経済的自立)だけでなく、健康的・精神的・社会的自立をもたらす教育を行う学校です。
 8エレメントを満たすことのできる(実践・行動することのできる)人材を育成する学校です。
 
 エンチャイルド奨学生を卒業した若者たちが、このエンチャイルドスクールの担い手となってくれることを望みます。

 実際の体験を通して学び、体得したことを生かして、後輩たち、弟・妹たちを導いてあげてほしいと思っています。

 設立から10周年を迎えたエンチャイルドが次なる目標としているのがエンチャイルドスクールです。
 
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 こんにちは、エンチャイルドの広報担当、地球村山歩です。

 ヘッグマン教授の「貧困の世代間連鎖を断ち切る四つのキーワード」は以前もこのブログで何度か紹介しましたが、このキーワードは一般的な子どもの成長と自立においても不可欠の要素だと感じます。

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 内的なものが外的なもの、見えないものが見えるものになって現れるとすれば、貧困にも内的な要因があるからです。

 昨日触れたマズローの欲求論の内容も併せて考察してみると、「愛着」「支援」「励まし」「刺激」もまた、自立期の子どもたちに不可欠のものと言えます。

 大人たちがタイミング良く自立期の子どもたちにこの四つを持って接し、関わることが大事だと思います。

 親、大人の側から言えば、

・子どもたちを愛すること(思いやりを持って接すること)
・子どもをたちサポートすること(過干渉、過保護にならず、子どもの自助自立を尊重しながら支えること)
・子どもたちを励ますこと(頑張れの連呼や叱咤激励というよりは、子どもを信頼し、関心を向けること)
・子どもたちを刺激すること(挑戦するチャンスやさまざまな体験の機会を与えること)

 ではないかと考えます。

 エンチャイルドもまた、このことを実践したいと考えて、取り組んできました。

・「交流プログラム」は子どもたちを愛し、励ますプログラムです。
・「教育支援事業」は子どもたちをサポートするプログラムです。
・「ピースアドボケイト教育」や「エンチャイルド・ユース」は、子どもたちに刺激を与えるためです。

 エンチャイルドのミッションは、名前のとおり、子どもたちを「エン」することです。
 「エン」(en、em)には、「encourage」(元気付ける、励ます)、「enhance」(価値を高める、向上させる)、「empower」(できるようにする、力を付ける」といった意味を込めています。

 これが「世界の(全ての)子どもたちを元気にしよう」というエンチャイルドのキャッチフレーズの意図するところでもあります。

 「愛着」「支援」「励まし」「刺激」。子どもたちにだけでなく、「もっと成長したい」と感じたなら、自分自身に対しても実践してみてはどうでしょうか。

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 こんにちは、エンチャイルドの広報担当、地球村山歩です。

 【443】の投稿で、山歩がやっている小6講座「夢をもとう、志をもとう、そして行動しよう!」プログラムについてご紹介しました。

 今回は、その内容を「マズローの欲求段階説」との関連で少しお話ししてみたいと思います。

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 このプログラムは、一種の成長プログラムです。欠乏欲求を超えて存在欲求(成長欲求)を中心に生きていく人間づくりを目指すプログラムです。

 人が成長し、自己(人間らしさ、自分らしさ)を実現し、さらに自己を超越して他者と共に生き、他者のために生きる自己超越者となる、アドラーの言葉を借りれば、正しい「共同体感覚」を持った人間になることを目指すプログラムです。


マズロー欲求段階説

 欲求というのは、人間の行動の動機(目的)となるものです。
 人が何事か行動をしようとするとき、人が何かを欲するとき、そこには何らかの欲求があるものです。
 
 マズローの理論を使えば、人が自己中心の行動を起こすのは欠乏欲求によると見ることができます。もちろん、欲求自体が悪いと言っているのではありません。問題は、欠乏欲求が満たされ、欠乏欲求を従として存在欲求を主体に生きられようになるかどうか、ということです。分かりやすく言えば、いかにして「大人」になるか、ということですね。

 ここで言う「大人」とは、自立と共立を両立できる人間のことです。夢と志を持って生きる人の姿です。
 「子ども」から「大人」への転換点を表すキーワードが「自覚と自尊心」です。存在欲求を主体とする生き方への移行期の基点となるものが「自覚と自尊心」の獲得です。
 
 個人差はありますが、小学校高学年から中学生期、あるいはティーンエージャー(13~19歳)と呼ばれるこの時期がその時であり、「自立期」と呼ばれる時です。

 自立期は、欠乏欲求を超えるような存在欲求を求め始める時期です。「自分は何者か」「私はどんな存在なのか」。ある種の哲学的な問題に生まれて初めて直面する人間の成長にとって非常に重要な時期となります。

 夢を持つこと、恋愛をすることにおいても、それが欠乏欲求によるものなのか、存在欲求によるものなのかによってそれは180度違うものとなってきます。

 「自覚と自尊心」という転換点を持つことができるならば、夢は志へと昇華し、愛は相手への思いやりや尊敬心を中心としたものとなっていくことでしょう。

 自立心の本質は、欠乏欲求を主体とする生き方から存在欲求(成長欲求)を主体とする生き方に転換していくことです。自立心は、独立心でもなければ、孤立心でもありません。

 現代社会は「承認欲求」の時代の中にあります。
 承認欲求が十分に満たされていないので、多くの人々が劣等感や無力感、無関心と依存の中で生きています。自己肯定感が低いのもそれが理由です。

 そこから抜け出すためには、十分に承認欲求が満たされる体験(プログラム)が必要なのです。
 「自分は何者か」「私はどんな存在なのか」…。自覚と自尊心を獲得し、自らの存在理由に向かって自分の意思で考え、判断し、その達成(実現)に向けて行動する(生きようとする)意志を育むプログラムが必要です。

 エンチャイルドでは「ピースアドボケイト教育」の名称でそのことにチャレンジしています。
 
 エンチャイルド奨学生たちのエッセイや体験記、感想文なども、以上のような観点を持ってお読みいただければまた新しい発見があるかもしれません。

 おっと、3分過ぎてしまいましたね。

 今日はマズローの段階欲求説との関連の中で、山歩が取り組んでいる成長プログラムおよびエンチャイルドのピースアドボケイト教育について説明してみました。

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 こんにちは、エンチャイルドの広報担当、地球村山歩です。

 子どもたちは多くの人に支えられて成長しています。

 フリーマーケットやチャリティーバザーなどで応援してくださっているかたがたもいらっしゃいます。

 心から感謝申し上げます。

 フィリピンの子どもたちの教育支援のために大切に使わせていただきます。

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 こんにちは、エンチャイルドの広報担当、地球村山歩です。

 1時間かけてやっとこさ今日のブログを書き上げて公開しようとしたら、445回目にして痛恨の操作ミス?

 えっ? 何が起きた? 全て消えてしまったではないか!

 ショック…。

 「趣味を楽しむ」というテーマで書いたのですが…(ホントです。天地神明に誓って…)。

 エンチャイルドと直接関係のない内容だったので、ブログに嫌われた?
 
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 ああ、立ち直れない…。

 結論は、趣味を楽しみましょう、ということでしたが…。


 というわけで、今日はもうブログを書くのはやめて本でも読んで寝ようと思います…。

 おやすみなさい。

ENCHILD



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 こんにちは、エンチャイルドの広報担当、地球村山歩です。
 
 【442】の投稿に続いて、2020年度の大学生のエンチャイルド奨学生たちのエッセイを紹介いたします。

 今回お届けするのは、リョウ・オマール・ニコラフ・タタロさん(アンパロ・ハイスクール出身)のエッセイです。

 彼の現在の状況や率直な思いをつづっています。ぜひお読みください。

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アンパロ・ハイスクール出身の奨学生たち(2018年12月)
右端がリョウ・オマール・ニコラフ・タタロ君

Tataro, Ryo Omarh Nikolav
リョウ・オマール・ニコラフ・タタロ (アンパロ・ハイスクール出身)
Polytechnic University of the Philippines (San Juan Campus) 
フィリピン工科大学(ポリテクニック大学・サン・ユアン校)
BS in Psychology
心理学専攻

 I’m Ryo Omarh Nikolav Tataro, I have been an ENCHILD scholar since 2016. As of the moment, I am taking my first year of BS in Psychology in PUP. To be honest, I thought I was going to stop for a year, due to the pandemic that is happening right now. Fortunately, PUP San Juan landed on my lap. I immediately grabbed the opportunity knowing that something like this won’t happen again. I registered to the school, and after that, I saw myself attending to online classes. I am hoping to be able to finish my studies so that I can grab a stable job, with a good monthly salary, so that I can be able to buy a house for me and my family. I don’t really have an exact job in mind, any job would be fine as long as my salary is enough for me to live comfortably.

 私はリョウ・オマール・ニコラフ・タタロです。2016年からエンチャイルドの奨学生です。現在、PUP(フィリピン工科大学)で心理学を取得しています。
 正直なところ、今起こっているパンデミックのせいで、1年は大学進学を諦めようと思っていました。しかし幸い、PUPのサン・ユアン校に合格することができました。このようなことは二度ないと思い、私はすぐにそのチャンスをつかみました。私は大学の進学手続きをし、現在オンラインクラスに参加しています。
 学業を修め、安定した仕事に就き、自立して自分や家族のために家を買うことができるようになりたいです。固い職業にこだわっているわけではありません。不自由なく暮らしていければどんな仕事でも構いません。

 I think I am very lucky, considering that I was able to enter PUP, which I think is one of the best schools in the Philippines. Luckily, I managed to get in their fourth batch. Honestly, before applying to PUP, I was feeling a bit hopeless, considering I applied for other colleges and I wasn’t picked. It was almost the first day of classes already, and I still don’t have a school. Fortunately one of my friend messaged me, saying that PUP San Juan was having a fourth batch. I applied for it and I got in. I took BS in Psychology because I was planning on taking law in the near future and also because I was interested in Psychology. 

 フィリピンの最高学府の一つであるPUPに入学できたことを考えると、私はとても幸運だと思います。幸いなことに、私はなんとか(PUPの心理学科の)第4期募集生に入ることができました。
 PUPに応募する前は、他の大学に応募しても合格できなかったことを考えて、少し絶望的でした。すでに授業の初日でしたが、まだ入学する学校がありませんでした。幸いにも私の友人が、PUPサン・ユアン校が第4期募集生を募っていることを教えてくれました。それですぐに入学の申請をしたところ、入学の許可が下りたのです。将来法律のコースを取ることを計画していたことと、心理学に興味があったことから、私は心理学科を選びました。

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エンチャイルド奨学生になった2016年5月の支援式および交流会での
リョウ・オマール・ニコラフ・タタロ君(中央)

 College life is not what I expected it to be. They say that it was the happiest part of studying and I’ll say no it isn’t. I don’t know if it’s just because of the pandemic and the online classes but, it’s definitely not what I hoped for. When I was in high school, I always dreamt of being in college, living in a dorm, finding new friends, hopefully finding love life and just having fun. Right now, it not fun at all. Almost all professors will make you do something. I so swamped with school works right now. I think, if I wasn’t driven like I am now, I would have stopped studying. Thankfully, my goal was to finish studying, maybe even have an honor. I will try hard to finish with flying colors, to show how thankful I am for the support everyone has given me, especially ENCHILD. How I was able to grow as a person due to the seminars I’ve attended that was held by them. 

 大学生活は私が期待していたものとは違いました。人はそれが勉強する者にとっての最良の場であると言います。しかし私はそうではないと思います。パンデミックとオンライン授業のせいなのかどうかは分かりませんが、私が望んでいた大学生活とは異なるのです。
 高校生の時は、大学に通い、寮に住み、新しい友達を見つけ、恋愛し、楽しむことを夢見ていました。しかし今のところ、全く面白くないのです。ほとんど全ての教授は学生たちに何かをさせます。それで私は今、学校の課題でいっぱいです。
 もし私が今のような心構えがなかったら、勉強をやめていただろうと思います。しかし、ありがたいことに、私の目標は学業を修めることでした。ですから将来、見事に大学を卒業できるよう、私は一生懸命頑張るつもりです。特に、エンチャイルドの皆さんからのサポートに対して、私は皆さんにどれほど感謝しているか分かりません。参加したセミナーのおかげで、人として成長もすることができました。

 I hope to stay a part of the ENCHILD family up until I graduate. Firstly because my family is not financially stable. Having two sisters and my mom the only one working in our household, money is something that we can’t spend rashly. Secondly, being a part of ENCHILD for this long, I can’t help but to feel sad whenever I think of me not being a part of that family. Lastly, I hope to be able to help other students when I already have a job, and I hope to be able to choose ENCHILD as a platform where I can do that. Also, I’m still very excited and looking forward to more interactions with other scholars, more team buildings, more leadership programs and more seminars that I can be able to attend to. 

 私は卒業するまでエンチャイルドファミリーの一員であり続けたいと思っています。
 第一に、私の家族は経済的に安定していないからです。私の他に姉妹が二人いて、私の母だけが働いているので、お金には余裕がありません。
 第二に、この長い間、エンチャイルドの一員であった私は、自分がそのファミリーでなくなれば、悲しみを感じずにはいられないからです。
 最後に、私が将来就職したら、他の学生を助けることができることを望んでいるからです。
 私がそれを実現するためのプラットフォームとしてエンチャイルドを選ぶことを望んでいます。私は、他の奨学生たちとの交流、チームビルディング、リーダーシッププログラム、セミナーにまた参加できることを楽しみにしています。

ENCHILD


 こんにちは、エンチャイルドの広報担当、地球村山歩です。

 今回の投稿は、エンチャイルドの活動に関するものではないのですが、 山歩が10年以上、個人として携わっている国内の自立支援プログラムを紹介します。ボランティアで行っているものです。

 題して、「夢をもとう、志をもとう、そして行動しよう!」プログラムです。
 具体的な内容としては、小学校6年生を対象とした作文(スピーチ原稿作成)とスピーチの講座ですが、単に作文を書けるようにする、人前でスピーチができるようになるというだけでなく、本質的には成長期にある子どもたちの精神的自立をサポートするプログラムです。
 1カ月1回程度の講座で1年でワンサイクルで行っているプログラムです。

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自立心を育てるプログラム
 小学校高学年から中学生(高校生)の時期は「黄金期」と呼ばれています。黄金期=自立期です。
 この時期は大人になるための自立心が芽生え、内外共に成長著しい年頃です。もちろん、個人差はありますし、子ども自身もその自立心(自立への欲求)をうまくコントロール(表現)できず、悩み多き時間を過ごす時期でもあります。

 一方で親御さんにとっても子育ての力量が問われる時期でもあります。
 10歳ぐらいまでの子とは違って、小学校高学年になったわが子の自立心と向き合うことは、そう簡単ではありませんね。過干渉にならず、放任せず、まだまだ依存心の残るわが子に芽生えた自立心をうまく引き出し、育ててあげなければなりません。

 反抗期…。まさに黄金期=自立期は、「反抗期」と言い換えることもできます。
 子どもの自立心を巡って親子間に生じる葛藤です。

 そんな自立期の入り口に立っているのが小学校高学年の子どもたちです。
 依存心と自立心の狭間で揺れ動く微妙な心理に悩まされているのが少年少女たちです。

 自立期は、自分の存在価値を認めてほしいという自尊心、承認欲求を満たしたいという思いが最も強い時期です。
 この時期は、自尊心への欲求を満たし、自立心を育てることがポイントです。ここで自尊心が十分に満たされず、自立心の芽がうまく育たないと、自己肯定感が低く、自信のない自分のまま青年期を迎えうころになります。場合によってはそのままの自分を一生ズルズルと引きずることになりかねません。

人間としての自覚と自尊心を引き出す「偉人伝」読書感想文
 同プログラムでは、まず「偉人伝」の読書感想文を書いてもらいます。
 狙いは、子どもたちの人間としての自覚と自尊心を刺激することです。
 偉人伝を通して自分自身の可能性への目覚めや、自らも偉人のように生きたいという向上心を持ってほしいと思っています。
 この時、技術的な意味での読書感想文の書き方も学びます。

「自分」新発見のための親へのインタビュー
 次に、子どもたちによる自分の親(家族)へのインタビューに取り組みます。
 子どもたちに両親や祖父母へのインタビューをしてもらいます。これは夏休みの宿題になります。
 お父さんやお母さんのこと、おじいちゃんやおばあちゃんにインタビューをして、家族のことを知り、そして自分についてより深く知ることが目的です。

 両親はどんな思いで自分を育ててくれたのか、祖父母はどんな思いで自分を見守ってくれているのか、生まれた時の自分、幼少の頃の自分はどんな子だったのか、親の望みは?などなど、親へのインタビューは新しい発見や気付きの時間となり、自分と家族に関する多くの情報を入手する機会となります。特に自分という存在への自覚を高めることがこのインタビューの狙いです。

「夢と志」実現のための行動プランを表明するのがスピーチ発表
 偉人伝に学んだり、インタビューを通して自分自身を見つめ直す時間を過ごすことは、将来の自分をイメージする上で不可欠な作業だと考えます。

 12年の振り返りとともに、将来の夢と志を構想しながら自立心を育んでいくのがこのプログラムの肝となります。

 夢とは、「将来なりたい自分の姿(生き方とか職業など)」ですが、志とは、世のため人のためにどう生きるかということです。このプログラムで意識していることは、自己の向上心を高めるとともに、社会の発展への寄与・貢献を志す気持ちや考え方を持てるようにしたいということです。

 教育支援は、自助自立を促し、共助共立の社会の担い手を育成すること、というのはエンチャイルドの理念と同様です。

 構想が構想で終わらないために、夢と志を表明し、その実現のための行動プランを発表するのがスピーチの目的です。そのためにスピーチ原稿を作成し、スピーチの練習も行います。

12歳の卒業スピーチは最初の「自立宣言」
 スピーチの発表は3月、小学校卒業の時期に行います。
 12年の人生の締めくくりとともに、新中学生として新しい出発をするための最初の「自立宣言」がこの卒業スピーチです。

 原稿の書き方やスピーチの仕方は具体的にアドバイスしますし、原稿を推敲し、スピーチの練習も繰り返し行います。
 中学や高校での小論文やプレゼンテーションにも役立てられるように技術的な面での指導もしっかり行います。

 というわけで、ちょっと長くなりましたが、山歩の「夢をもとう、志をもとう、そして行動しよう!」プログラムをご紹介いたしました。

 エンチャイルドとしても、今後国内の子どもたちを対象とする教育支援および社会教育プログラムを実施する方向で検討しています。

ENCHILD

 

 
 


 こんにちは、エンチャイルドの広報担当、地球村山歩です。
 
 少し時間がたってしまいましたが、2020年度の大学生のエンチャイルド奨学生たちのエッセイを順次紹介してまります。

 この一年、コロナ禍によるオンライン中心の学生生活は大変だったことでしょう。
 まだまだ先行き不透明な感は拭えませんが、自助自立、共助共立の精神で試練を乗り越えてほしいと思います。

 今回お届けするのは、アドニア・トリクシー・P. バニコさん(MLQ小学校出身)のエッセイです。

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Adonijah Trixie P. Banico
アドニア・トリクシー・P. バニコ
University of the Philippines-Diliman
フィリピン大学ディリマン校
College of Arts and Letters
文学部
Freshman, Associate Arts in Malikhaing Pagsulat sa Filipino (Creative Writing in Filipino)
フィリピン語によるクリエイティブ・ライティング専攻、1年生

Nowhere to go but UP
フィリピン大学に行くしかない

 My current school has always been my dream school. Every time I go there for an event or contest, I always end up getting mesmerized by the rich culture and heritage. The students seem to enjoy and use their freedom very well, and I was surprised that the school administrators are not even stopping them. The trees are as sturdy as the evident sense of social responsibility around. The architecture of the infrastructures is as detailed as an isko's mind That’s when I knew that I had to go nowhere but University of the Philippines.

  私が現在通う学校(フィリピン大学)はいつも夢の存在でした。イベントやコンテストで訪ねるたびに、豊かな文化や遺産に魅了されます。学生たちは自由を謳歌していて驚きました。学校側も学生たちを厳しく管理しない様子に私は驚きました。社会的責任は学生たちに委ねられています。インフラ、建築物においても魅了された私は、必ずこのフィリピン大学に進学するしかないと決めました。

 I studied hard for the next five years just to make it through, but I failed UPCAT. I was remorseful—I did not apply for another school other than UP because I knew that I belonged here. Even my parents pitied me because they knew how much I dreamt to be a part of it. But then, like what other people says, when a door closes, another one opens.

 5年間一生懸命勉強しましたが、国立大学入試に失敗しました。フィリピン大学以外の学校を考えていなかったため、それ以外の学校は希望しませんでした。フィリピン大学入学を夢見ていた私を知る両親も残念に思っていました。しかし「一つのドアが閉まると別のドアが開く」と言われるようなことが実際に起こりました。

 I received a call from a friend of mine one fine afternoon, claiming that I still can take another shot at my dream school. That’s when I learned about the talent test for writers, and I was lucky enough to pass! Under the College of Arts and Letters, I was able to qualify for AA Malikhaing Pagsulat sa Filipino (Creative Writing in Filipino), a two-year program which can be continued to a 4-year bachelor’s degree. In my case, I am planning to proceed to BA Philippine Studies major in Journalism after finishing my current course. This way, I’ll be able to prepare for the law school. Yes, I am still planning to be a lawyer like how I did when I started being an ENCHILD scholar.

 ある晴れた日の午後、友達から、別の方法で受験できる道があるということを電話で聞き、一芸入試を受け、幸運にも合格することができました! 私は文学部にある2年間のプログラムで学ぶための資格を得ました。継続できれば4年間の学士号を取得することができます。私はそこで現在のコースを修了した後、ジャーナリズムを専攻したいと考えています。その後はエンチャイルドの奨学生になり始めた時と同じように、弁護士になる夢に向けて進むつもりです。

 Now that I’m here, I would like to live my college life as meaningful as possible. I want to speak for the oppressed and to serve the masses. I believe that whatever knowledge I get from my school shall not only stay inside my mind, but must be applied as well. I want to use my talent in writing to serve as the voice of those who cannot speak and the eyes for those who cannot see. 
   
 私はここで有意義な大学生活を送りたいと思っています。困っている人々の話を聞き、社会に奉仕したいと思います。学校で得た知識を私の中に留めることなく社会のために適用させたいと思います。文章を書くという自分の才能を、話せない人の声や見えない人の目として役立てたいと思います。

 As an ENCHILD scholar, I will use my potential to always speak of and look for the truth, and I promise that even if I do participate in mass movements and online advocacies, I will always prioritize my studies. I am here as a student, and I will fulfill my duties as one.

 エンチャイルドの奨学生として、私は常に真実を求め、語るために自分の可能性を追求します。常に自分の取り組むべき研究を優先することを約束します。私は学生としてここにいます。そして私は私の義務を果たします。

 I must admit that since I am staying at a dormitory right now due to circumstances of staying at our home, I will be needing extra financial aid. The stipend I will receive from ENCHILD will be really of great help and I swear that I will use it diligently and wisely. I have also been receiving extra income from doing commissioned works. Little by little, I’ve been trying to help myself.

 私は今、寮生活をしているので、学資援助が必要です。エンチャイルドから頂く奨学金は本当に大いに役立ちます。私はそれを勤勉に、賢く使うことを誓います。アルバイトで収入も得ています。少しずつ、私は自立に向けて取り組んでいます。

 I’m sending my regards to everyone at ENCHILD Philippines, and I hope to see you all soon. I wish that I could give you a tour at my school after this pandemic. And co-scholars, please, do not give up on your dreams. Do not be afraid to fail—you’ll never know what might come around after. 

 エンチャイルドの皆さまに敬意を表します。またお会いできることを楽しみにしています。このパンデミックの後、私の学校(フィリピン大学)で(スタディー)ツアーをさせていただきたいと思います。そして、エンチャイルドで共に学ぶ奨学生の皆さん、夢を諦めないでください。失敗することを恐れないでください。人生とはどんな(素晴らしい未来が)待ち受けているのかは誰にも分からないのですから。

 Padayon!

 立ち止まらないでください!

ENCHILD


 こんにちは、エンチャイルドの広報担当、地球村山歩です。

 2月9日、NPO法人ユニカセ・ジャパンさんからメールが届きました。
 「ユニカセ・レストラン閉店のお知らせ」でした。

 フィリピン・マニラ首都圏のマカティにあるユニカセ・レストラン(2010年オープン)。エンチャイルドもスタディーツアーのプログラムや現地スタッフとのミーティングなどで何度か利用させていただきましたし、代表者で創立者の中村八千代さんにはスタディーツアー参加者向けに講義をしていただくなど、大変お世話になってきました。また、中村さんが立案した「アジアカンファレンス」にも毎年参加させていただいてきました。

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ユニカセ・レストランにて(2019年3月)

 コロナ禍の中で世界中のNPO、NGO活動を行っている人々が苦戦を強いられています。 
 資金調達が難しくなったり、活動自体が行えなくなったりと、かつてない困難な試練に遭遇しています。

 ユニカセ・レストラン閉店の知らせは、正直ショックでした。
 昨年11月には再生のためのクラウドファンディングに挑戦し、目標300%超えを達成するなど、大変頑張っていらっしゃいましたし、過去もそうであったように今回の危機も越えていかれるだろうと思っていただけに、とても残念な思いになりました。

 この間、中村さんはもちろんですが、レアさんをはじめとするスタッフの皆さんのご苦労は大変なものであったと想像します。

 私はユニカセ・レストランの来店客の一人に過ぎませんが、ヘルシーでおいしい食事と笑顔を希望を与えてくれたユニカセ・レストランのファンの一人として、その社会的功績をたたえるとともに、関係者の皆さんに心からのお礼と感謝の気持ちを伝えたいと思います。

 今後は、「日本を拠点とし、フードビジネス以外の事業をNPO法人ユニカセ・ジャパンで一本化させ、日比の『子どもたちへの教育支援』や『青少年育成事業』を活性化させ、引き続き人材育成事業を継続して参ります」とのことですので、志を同じくする者として引き続きエールを送って生きたいと思います。

ENCHILD


 こんにちは、エンチャイルドの広報担当、地球村山歩です。

 ご案内のとおり、今年2021年は、NPO法人(特定非営利活動法人)エンチャイルド設立10周年となる年です。

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 エンチャイルドは、2011年4月10日に設立総会が行われ、同年8月12日に東京都の認証を受け、8月25日に正式な登記がなされて法人としての誕生を果たしました。

 10周年の年を迎えることができましたことを、支援者の皆さまをはじめ、今日までエンチャイルドを支えてくださった多くの関係者の皆さまに心より御礼申し上げます。

 同時に、エンチャイルドのこの10年に対する皆さまからの率直なご意見を承りたいと考えています。
 皆さまの声を受け止めながら過去10年を総括するとともに、問題点や改善点を明らかにし、次の10年に向かうための参考にさせていただきたいと思っております。
 
 大変恐縮ではございますが、3月31日までに、ご要望、改善策などお聞かせいただければ幸甚に存じます。
 メールにて、info@enchild.org までお送りください。エンチャイルド事務所宛ての郵送でも構いません(エンチャイルド事務所の住所は、毎月発行されているニュースレターに記載してございます)。

 何卒よろしくお願いいたします。

ENCHILD

 
  


 こんにちは、エンチャイルドの広報担当、地球村山歩です。

 今日の東京は快晴でした。
 まだ寒い毎日ですが、風景の変化と体感(花粉症なので…)で春の訪れを感じ始めています。

 さて、昨日は「家族愛」について少しお話しさせていただきました。

 その中で、「これは仮説と言えば仮説のお話ですが、その検証はぜひエンチャイルドの活動を通して確かめてみていただきたいと思います」と書きました。

 エンチャイルドの活動、特に支援先現地を訪問するスタディーツアー(主にエンチャイルド奨学生たちとの交流、支援先現地の視察)に参加した日本の皆さんの感想の中で、今でも覚えている印象的なフレーズがあります。

 いくつかご紹介します。
 エンチャイルドの言う「心の国境を超えた家族愛」の世界を少しでも感じていただけたら幸いです。

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 「生まれて初めて愛する喜びを知った!」(20代 男性)
 
 「結婚したいと思った。子供を生みたいと思った!」(30代 女性)

 「エンチャイルド、最高! 家族、最高!」(20代 男性)

 「朝、会社に行く前に子どもたち(エンチャイルド奨学生)の写真に向かって『頑張ってね』『行って来るね』と声を掛けている自分がいます」(20代 男性)

 スタディーツアーに参加した感想を求められてコメントをしている途中で…
 「なんでこんなに涙が溢れるんでしょう。今まで人生でこんなに涙を流したことはありません」(50代 男性)

 「子どもたちと触れ合い、人と人と交流の原点に立ち返った」(50代 女性)

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 「“本当に人類は一つの家族なんだな”と感じた」(20代 男性)

 「フィリピンが第2の故郷になった」(20代 男性)

 「言語や宗教が違っても心が通じ合えた。家族になれた」(20代 女性)

 「エンチャイルドでの体験はお金に代えられないもの」(20代 女性)

 「“弟・妹たち”と共に過ごせた時間が幸せだった」(20代 男性)

 「国境を超えた家族愛の絆を目の当たりにして、心が揺さぶられました」(20代 女性)

 などなど、この十数年、支援先現地との「心の国境を超えた家族愛」による交流を続けながら、「家族」とは何か、「家族愛」とは何かについて多くの人たちと分かち合ってきました。

 また別の機会に共有させていただきたいと思います。

ENCHILD

 


 こんにちは、エンチャイルドの広報担当、地球村山歩です。

 先日、あるかたとお話ししていた時、「山歩さん、エンチャイルドの『家族愛』ということがよく分からない。社会的活動(NPO活動)をするのに、なぜ『家族愛』を持ち出す必要があるのか?」と問い掛けられました。

 確かに、人道とか人権とか言えば、NPOらしくて受け入れてもらいやすそうです。社会的活動をするのに、なぜ「家族愛」を強調するのかということについてちゃんと説明しなければならないなと思いました。

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 エンチャイルドの活動理念は、「人類は一つの家族である」、つまり他者との関係を家族(のような)関係で捉えるというところから出発しています。

 …と言ったら、この時点で「何それ?」って思う人もいるだろうなあ…。

 ところが、この「家族」というとてもシンプルなはずの言葉が意外とやっかいな代物ものなんですね。
 ロジカルな意味ではほぼ共通の理解が得られても、エモーショナルな捉え方となると千差万別なものとなってしまうのが「家族」、特に「家族愛」というもののようです。

 皆さんは、「家族」や「家族愛」に対してどのようなイメージをお持ちでしょうか。
 
 温かいものでしょうか、冷たいものでしょうか。
 明るいものでしょうか、暗いものでしょうか。
 楽しいものでしょうか、苦しいものでしょうか。
 ポジティブなものでしょうか、ネガティブなものでしょうか。
 
 人によっては、活動の中心に「家族」とか「家族愛」を置くことで敷居が高いと感じてしまうかたもいらっしゃるかもしれません。

 人道主義や人権主義の方が関わりやすいし、家族(愛)主義よりも活動の輪も拡大しやすそうです。

 「家族」や「家族愛」に対してネガティブなイメージをお持ちの方には、エンチャイルドの活動に対してうさんくささや違和感を覚えるかもしれませんね。

 だからと言って、エンチャイルドの活動は家族意識の高い人、家族愛に溢れた人だけのものではありません。

 むしろ家族に対してネガティブなイメージをお持ちのかたや家族愛に疑念を持っていらっしゃるかたに関わっていただきたいのがエンチャイルドの活動です。

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 エンチャイルドが言うところの「家族(ファミリー)」は、ある種の関係性を指した言葉です。他人と他人が自立と連帯によってつくり出す共立の関係性です。情緒的な表現を用いて言えば、「心の国境を超えた家族愛の絆で結ばれた関係性」となります。
 
 エンチャイルドの話でよく出てくる「8エレメント」はこの家族愛の属性です。心の国境を超えた家族愛の絆を深めるエレメント(要素)が「共生」「共食」「共育」「共助」「共創」「共有」「共観」「共感」の8項目なんですね。

 これらの要素が満たされていくことで、より良い社会、共立の(=心の国境を超えた)関係性に裏付けられた社会共同体を形成できると考えます。

 これは仮説と言えば仮説のお話ですが、その検証はぜひエンチャイルドの活動を通して確かめてみていただきたいと思います(関心があるよというかたは、info@enchild.orgまでご一報くださいませ)

 エンチャイルドは人道や人権を否定しているのではありません。むしろ「心の国境を超えた家族愛の絆」を軸に置くことで、人道が人道らしく、人権が人権らしくなると考えています。

 心の国境(共立の阻害要因)を超えて家族愛の絆で結ばれた社会に生きたいと思いませんか?

 「社会的活動(NPO活動)をするのに、なぜ『家族愛』を持ち出す必要があるのか?」

 今日のブログ、この問い掛けに答えられていましたでしょうか?

ENCHILD

 


 こんにちは、エンチャイルドの広報担当、地球村山歩です。

 今回は、エンチャイルドの「“自立ー共立”支援」と「共立社会実現のための8エレメント」についてお話ししたいと思います。


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 この内容は、エンチャイルドの教育支援事業を行う考え方の基礎となっているものでもあります。

 エンチャイルドの教育支援は、子どもたちの自立支援(健康的、経済的、精神的、社会的自立への支援)のために行われ、その支援はより良い社会(共立社会)の実現につながるものでなければならないと考えます。

 これが「“自立ー共立”支援」の意義です。
 言い換えれば、エンチャイルドの教育支援事業は、一人の人間の自己実現と社会貢献を別々のものと考えるのではなく、一人一人が共により良い社会の担い手となるための社会教育プログラムでもあるということです。

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 エンチャイルドは子どもたちに「夢と志を持って生きていこう」と呼び掛けています。
 NPO法人エンチャイルドが設立以来ビジョンとして掲げてきた内容が、まさに「全ての子どもたちが夢と志を持って生きられる社会の実現を目指します」というものです。

 さて、「より良い社会」という表現を何度か繰り返してきましたが、具体的にはどのような社会をより良い社会と定義しているのでしょうか。

 エンチャイルドは、「より良い社会」=「共立社会」と考えます。

 共立社会を成立させているエレメント(要素)は八つあります。
 「共生」「共食」「共育」「共助」「共創」「共観」「共有」「共感」の八つです。

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 8エレメントは、人間を通してもたらされます。
 共立社会は、8エレメントを持った自立した個人を基盤としてなされるということです。

 しかし社会は単なる個人の集合体というわけではありません。
 共立社会は共同体社会です。共同体の一人一人をつなぎ、結び付けるものが何かというと、「(国境を超えた)家族愛」であるとエンチャイルドは考えます。
 ですから8エレメントは、「家族愛(共同体)」の属性であるとみることができます。

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 エンチャイルドが取り組む社会教育プログラムを「ピースアドボケイト(平和の推進者)教育」と呼んでいます。平和推進の中心には家族愛があります。

 エンチャイルド奨学生たちは国境を超えた家族愛の精神から始まるエンチャイルドの教育支援を受けながら、自らの自立を目指すと共にピースアドボケイトの実践者、共立社会実現の主役となることを目指します。

 昨年10月25日に発足したエンチャイルドの付設機関である「エンチャイルド・ユース」は、ピースアドボケイトたちが互いに協力・連携し、8エレメントを実践するための模擬的な社会共同体であり、共に夢と志を実現する「チーム」だと言えます。

 共立社会はいつか誰かがつくってくれるものではなく、ピースアドボケイトである「私」からアクションを起こし、「私」がその先頭に立ってつくるものだと考えます。


 …3分を超えてしまいましたね。すみません。今回はこの辺にしておきましょう。

 掲載の図と共にエンチャイルドの活動理念について理解を深めていただければ幸いです。

ENCHILD

 
 こんにちは、エンチャイルドの広報担当、地球村山歩です。

 第4回オンライン・スタディーツアーに参加したミンダナオ島ブトゥアン市バランガイ・ロサンゼルスのエンチャイルド奨学生、ハンナ・ジェーン・ポロンガサ・ドレラさんの感想を紹介します。

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バランガイ・ロサンゼルスのエンチャイルド奨学生たち

「大学までの学業を支えてくださっている皆さまに対して、私は感謝と喜びでいっぱいです」

 私たちは毎年、エンチャイルドの受益者で集まってクリスマスパーティーを行ってきましたが、2020年は直接会って開催することができませんでした。

 しかし、オンラインを通じて日本のエンチャイルドファミリーの皆さんとクリスマスパーティーを行うことができたので、私たちは大変幸せでした。

 2021年1月16日、4回目となる「オンライン・スタディーツアー」(ニューイヤー交流イベント)が開催されました。

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144人が参加した第4回オンライン・スタディーツアー(2020年1月16日)

 私はエンチャイルドファミリーの皆さんと再会することができてとても幸せでした。私たちが準備したパフォーマンス(出し物)も、皆さんが喜んでくれてとてもうれしかったです。

 大学までの学業を支えてくださっている皆さまに対して、私は感謝と喜びでいっぱいです。
 このNPOの一員であることがどれだけ感謝すべきことなのか、私は言葉で表現できないほどです。皆さんの努力と愛に対して、とても感謝しています。

 私たちは今なお、コロナパンデミックの真っただ中にいますが、皆さんがどうか無事で過ごすことができるよう願います。
 そして早く直接に会うことができますように。
 神様の祝福が皆さまと共にありますように。

ハンナ・ジェーン・ポロンガサ・ドレラ


ENCHILD




 こんにちは、エンチャイルドの広報担当、地球村山歩です。

 先ほど、オンラインでの今年最初のエンチャイルドの理事会が終わりました。
 すっかりオンラインでのコミュニケーションが定着した感がありますね。

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 ところで昨晩は、エンチャイルドの支援者でもある広報PR会社のY社長さんと交流する機会があり、いろんなことを語り合いました。

 Y社長とは長いお付き合いですが、昨晩の会合では、企業の広報PR活動のことからエンチャイルドの「自立ー共立」論や8エレメントの内容に至るまで、多岐にわたる話題で大変盛り上がりました。

 Y社長は「8エレメント」への関心が高く、広報PRや企業の在り方にも通じるものだと評価してくださっています。
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 この一年、エンチャイルドの広報活動を積極的に推進したいと考え、エンチャイルド広報ブログ「3分で読める社会貢献」を毎日更新してきました。一定の成果は得られたのではないかとは思っていますが、広報という点では少なからず課題があることも感じています。

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 現在、いくつかのエンチャイルド広報PR戦略を思案しておりますが、その一つとして、Y社長の応援を頂きながら、Y社長の会社が進めている広報PR専用ウェブサイトの「ニュースルーム(NewsRoom)」の取り組みにチャレンジすることを進めています。

 広報PRに関心があるというかたは、ぜひKOHOgeneのニュースルームを訪問してみてください。

 これからも引き続きY社長にご指南いただきながら、新しい段階のエンチャイルド広報PR活動を目指したいと思います。

 近々、エンチャイルドのニュースルームが開設される予定ですので、お楽しみに。

ENCHILD

 

 


 こんにちは、エンチャイルドの広報担当、地球村山歩です。
 第4回オンライン・スタディーツアーに参加したミンダナオ島ブトゥアン市バランガイ・アンバゴのエンチャイルド奨学生、カリル・ダイアン・アママンパンさんの感想を紹介します。


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第4回オンライン・スタディーツアーで歓迎のあいさつを述べるカリルさん

「何年にもわたって積み重ねてきた思い出はエンチャイルドファミリーをさらに恋しくさせています」


 第4回オンライン・スタディーツアーは実に素晴らしかったですよね?
 新年の最初の月に、兄弟・姉妹の皆さんの輝いた喜びの笑顔を見ることができて、本当にうれしいです。


 何年にもわたって積み重ねてきた思い出は、私にとってエンチャイルドファミリーをさらに恋しくさせています。
 一緒に過ごしてきた大切な瞬間を思い続けていたので、実際に私は昨夜、日本の支援者の皆さんのことを夢で見ました。


 ビデオによる出し物のプレゼンテーションは驚異的で拍手に値します!

 全ての子ども(エンチャイルド奨学生たち)がアイデア、振り付け、スタイルに関して素晴らしいものを持っていることは間違いありません。

 全てのバランガイによるパフォーマンスを観ることができてとてもうれしかったです。

 私は私の母親にミンダナオ島における2019年のスタディーツアーのダイジェストYoutube映像を見せました。

 支援者の皆さんと私たちとの楽しい思い出を映像で観た母親の目は輝いていました。
 Sayoさん(日本の成人の日を紹介)とWataruさん(日本の学校の運動会を紹介)によるプレゼンテーションでは日本文化を学ぶことができました。


 私自身も20歳に近い10代後半の年齢なので、日本の成人の日の文化に大変興味を持ちました。近い将来、より多くの知識や意見を交換することによって学ぶことができるのではないかと興奮しています。


 今日の出来事にとても感謝しています!
 私はこの日のことを私の日記に書くつもりです。


カリル・ダイアン・アママンパン


 この動画は、2021年1月16日(土)に開催された第4回オンライン・スタディーツアーで歓迎のあいさつを述べたエンチャイルド奨学生、カリル・ダイアン・アママンパンさん(大学1年/エンチャイルド・ユース)の映像です。
 ぜひご覧になってみてください。

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 こんにちは、エンチャイルドの広報担当、地球村山歩です。

 第4回オンライン・スタディーツアーに参加したミンダナオ島ブトゥアン市バランガイ・ロサンゼルスのエンチャイルド奨学生、ケネス・アンジェロ・ベロス君の感想を紹介します。

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バランガイ・ロサンゼルスのエンチャイルド奨学生たち(2019年5月)

「私は次回のエンチャイルド・スタディーツアーが待ち遠しく、興奮し、ワクワクしています」

 この数日間、人々が不安に陥り、絶望的になっている様子を示す多くのニュースを聞きました。そして新型コロナウイルスの新種が国中に静かに広がりつつあることも恐ろしい話題です。国連の調査によると、新型コロナウイルス感染による死亡率は増加しており、世界中で200万人が亡くなったと推定されています。

 人生は不可避であり大切なものです。人生は人類に対する神からの貴重な賜物であり、それ自体大切にする必要があります。私たちはこの世界を一度だけ通過し、一度だけ生きるので、私たちは人生を大事に生きる必要があります。

 今私たちは、神の深遠な意思と目的を推し量ることさえできないほどの出来事に直面しています。そして直面するこの恐ろしい状況を乗り越えるために、人々は慰め、保証、安全、平和、愛というものを求めています。

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第4回オンライン・スタディーツアーで歌を披露するケネス君(左)

 今回の第4回オンライン・スタディーツアーを通して、ミンダナオの他のバランガイの友人たちが皆、無事で健康であったことが分かり、安心しました。
 特にスタディーツアーに参加した日本の皆さん、再会することができてうれしかったですし、まだなじみのない新しい顔ぶれの皆さんとも出会えてうれしかったです。
 また、日本の参加者の中にタガログ語を話すフィリピンのかたもいたのは興味深い体験でした。

 私にとって、今回のプログラムは全体的に刺激的でやる気を起こさせるものとなりました。なぜなら、エンチャイルドファミリーとして私たちがこうして連絡を取り合い、互いに絆を結び合っているからです。

 第4回オンライン・スタディーツアーは、エンチャイルド・コミュニティーの才能が示されていました。ダンスや歌、さらには手品まで、さまざまな才能が発揮されていて、創造性と独自性を感じました。各地域の奨学生たちが発表した全ての出し物に驚きを感じました。私は、次のレベルに向かって自分たちの出し物を熱心に準備していこうという思いになりました。

 私は次回行われる第5回のエンチャイルド・スタディーツアーが待ち遠しく、興奮し、ワクワクしています。

 皆さん、価値ある人生を生き、人生を大切にし、(ローマ字で)気を付けてお過ごしください!
 神様が私たち全員を祝福しますように...

ケネス・アンジェロ・ベロス


ブトゥアンのエンチャイルド奨学生によるWe Are the ENCHID♪

「We are the ENCHILD♪」(We are the Worldの替え歌)

★ケネス・アンジェロ・ベロス君(バランガイ・ロサンゼルス)

 There are sometimes when you think that you’re not home
 自分には家庭のような居場所がないと時々思うことがある
 Loneliness shoves your way to another discourse
 孤独が君を別の道に追いやろうとすることもある
 You don’t need to worry
 だけど心配することはないよ
 We are here to lend a hand
 手を差し伸べる僕たちがいるから
 To give you hope and joy to cheer you up
 君を励ますために 希望と喜びを与えるために

★ラッセル・カロイさん(バランガイ・ロサンゼルス)

 We can't go on pretending day by day
 知らないふりをして日々を送るのはもう終わりにしよう
 That someone, somewhere will soon make a change
 誰かがどこかで変えてくれる
 We are all a part of Gods great big family
 僕らは皆、神様の家族なのだから
 And the truth, you know,
 それが真実だということを、君には分かるだろ
 Love is all we need
 愛こそが本当に僕らが必要としているものだということを

★カリル・ダイアン・アママンパンさん(バランガイ・アンバゴ)

 We are the world, we are the ENCHILD
 僕らの世界とは一つ、僕らはエンチャイルド
 We are the ones who will initiate to take a big step
 大きな一歩を踏み出す先導者が僕たちだ

★アルシーア・ブスティロさん(バランガイ・アンバゴ)

 It’s our own will
 僕たちの自由意思によって
 To save and alleviate
 人々を救い、痛みを和らげる
 It is true we will make this peaceful world
 それこそが平和な世界をつくるのだ
 for us humans
 僕たち人類のために

★ララ・ナパイさん(バランガイ・マウグ)

 Send them your heart so they have that someone cares
 君の心を伝えよう そうすれば彼らは誰かが助けてくれることを知るだろう
 And the lives will be stronger and free
 そして彼らの人生は強く自由になっていく

★カリル・ダイアン・アママンパンさん

 We can’t let them suffer
 僕らは彼らを苦しんだままにはさせない
 No we can not turn away Right now they need a helping hand
 助けが必要な人々を僕らは退けることはできない

★ケネス・アンジェロ・ベロス君

 Yes we are young,
 そうだ、僕らは若者だ
 but we are the ENCHILD
 僕らはエンチャイルド
 We are the ones who show Sympathy
 愛を行動で示す者たち
 So let’s start giving
 さあ、与えることを始めよう

★ラッセル・カロイさん

 There's a choice we're making
 僕らの選択がつくりだす
 We're saving our own lives
 それが僕らの人生を救うことになる

★ララ・ナパイさん

 It’s true we'll make a better day
 それこそがより良い日々をつくることになるんだ
 Just you and me
 まず君と僕とで始めよう

★マーストレル・カブサオ & レクサン・ジェーン・ラサップさん(バランガイ・パガッパタン)

 When you're down and out, there seems no hope at all
 君が疲れ果て、希望も見えなくなってしまったとしても
 But if you just believe there's no way we can fall
 信じさえすれば 決して倒れることがないのだとしたら

★ケネス・アンジェロ・ベロス君

 Let’s just keep on living under the same serenity, fidelity, and for humanity
 共に僕らは、人類に対する平静さと、忠誠さを持って生きていこう

★※コーラス(ケネス・アンジェロ・ベロス君)

 Yes we are young,
 そうだ、僕らは若者だ
 but we are the ENCHILD
 僕らはエンチャイルド
 We are the ones who show Sympathy
 僕らは愛を行動で示す者たち
 So let’s start giving
 さあ、与えることを始めよう
 We are one big family Bound by God, bond by grace
 僕らは神様の恵みの絆によって結ばれた大家族なのだから
 Unite in still harmony for you and me
 君も僕も、一つになってハーモニーを奏でよう

 以下は、この歌(We are the ENCHILD♪)に関するケネス君のコメントです。

 This is our tribute to you for exerting such effort for the Enchild family. 
 Even in the midst of this pandemic you never stop from making us feel comfortable and secure with the future. 
 You are one of the building blocks of Enchild Family and as a leader and also a father. 
 We have gathered up to make this in our own little way to make it happen.  
 Our deepest gratitude and love to all of you.
 This is Enchild's version of We Are The World we may be miles apart but our love makes us closer. 
 May you have guidance and in good health always. 
 Happy Father's Day and God bless us all ❣️
 More power Enchild! ✨

 これ(このビデオ)は、エンチャイルド・ファミリーのためにたくさんの努力を尽くした皆さんへの私たちの賛辞(トリビュート)です。
 このパンデミックの中でさえも、皆さんはとどまることなく私たちの未来を快適に、そして安全に感じさせてくれました。
 皆さんは、エンチャイルド・ファミリーの構成要素の一人であり、リーダーであり、父親です。
 私たちは、この作品を実現するために集まって、小さな方法でこれを実現しました。
 皆さんに深い感謝と愛情を贈ります。
 これはエンチャイルド版の「We Are The World」です。遠く離れているかもしれませんが、私たちの愛は私たちをより親密にします。
 これからもご指導を賜りますよう、よろしくお願いいたします。
 「ハッピー・ファーザーズ・デイ」そして、神様が私たち全員を祝福しますように。
 エンチャイルドにより大きな力あれ!

※映像の中に最後に出てくる言葉(引用)は、デニス・ウェイトリーという人の名言です。

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 “幸福”とは、旅行に行くことでも、所有することでも、稼ぐことでも、消費することでもないのです。
 “幸福”とは、どんな時にも"愛”と“優しさ”と“感謝”を持って過ごす“精神的に感じる”ことなのです。

デニス・ウェイトリー

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 こんにちは、エンチャイルドの広報担当、地球村山歩です。

 2月2日、節分の日を迎えていかがお過ごしでしょうか。

 さて、今回の投稿は、コメントにお答えして書いたものですが、ブログの本文としても皆さまと共有できればと思いまして、以下の内容をコメント欄から転載させていただきます。 

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 8エレメントの一つに「共育」があります。
 共同体としての社会をより良くするための要素が「8エレメント」です。

 自助―共助―公助の関係性になぞらえれば、教育は、自育(家庭)―共育(共同体社会)―公育(学校での教育)の関係性で見ることができます。

 子どもたちの教育(子育て)においてもこの三つの視点が必要だということですね。
 つまり家庭教育と学校教育だけでなく、共育すなわち共同体社会における教育の概念を加えて子育てを考えてみることが大切ではないか、ということです。

 エンチャイルドはこの共育の担い手の一人になりたいと考えています。
 精神的なものや道徳的なものも社会生活が伴ってこそ、その意味を実感する機会を得るようになり、実践(実際の行為、行動)を通して学べるものだからです。

 実際のところ、私たち大人はもちろん、子どもたちも家庭と学校だけで生活しているわけではありませんし、いずれ子どもたちは成長し、大人になって共同体社会の一員となっていきます。いわゆる「社会人」という存在になるわけです。

 エンチャイルドは教育支援事業とともに社会教育事業を行っていますが、現在は海外教育支援が中心であるため、海外の子どもたちだけがエンチャイルドの教育支援活動の対象と捉えられがちです。しかし今後は、日本の子どもたちにとっても「エンチャイルド(子どもたちを元気にする存在)」でありたいと考えています。

 遠からず、日本の子どもたちを対象とした教育支援と社会教育活動を行っていきたいと構想し、計画しております。
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 こんにちは、エンチャイルドの広報担当、地球村山歩です。

 第4回オンライン・スタディーツアーに参加したミンダナオ島ブトゥアン市バランガイ・パガッパタンのエンチャイルド奨学生、マーストレル・カブサオさん(大学3年生)の感想を紹介します。

 今回の翻訳は、山本さんにご協力いただきました。
 山本さん、いつもありがとうございます。

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右端がマーストレル・カブサオさん
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2019年の支援式で奨学生を代表してスピーチするマーストレルさん

「経済的なサポートだけでなく、私を一人の人間として成長させていただいていることにとても感謝しています」

 2021年1月16日、第4回オンライン・スタディーツアーが開催されました。
 理事長をはじめとする日本の支援者の皆さん、そしてミンダナオ、ブトゥアン、マガリャネスのエンチャイルド奨学生たちが参加しました。
 スタディーツアーはとても楽しく、エンターテインメント満載で、心に刻まれる思い出になりました。

 スタディーツアーには才能溢れる、熟練した、そしてとても心の優しいメンバーが集いました。

 私は時間を割いてこのツアーに参加してくださった日本の支援者の皆さんに心満たされ、皆さんを敬愛しています。
 皆さんが熱心に努力してくださり、エンチャイルド・ユースのメンバー一人一人が成長していけるように関心を注いでくださっていることに私は大変感謝しています。

 エンチャイルド奨学生が教育を通じて成長していけるよう鼓舞し続けてくださる皆さんの献身と誠実さに、私の心は感謝と敬愛の気持ちでいっぱいです。

 オンライン・スタディーツアーを通して皆さんと会えて幸せでしたし、プレゼンテーションもとても素晴らしく、並外れたものでした。出し物はとても才能に溢れ、多彩でした。

 私はあと一年ほどで来るであろう、コロナ禍が終息した世界が訪れるのを楽しみにしています。
 私は早くこのパンデミックが終わり、お互いに直接会うことができ、心と心が家族として一つにつながることができるようお祈りします。

 とりわけ、私はエンチャイルドを通して、経済的なサポートだけでなく、私を一人の人間として成長させていただいていることにとても感謝しています。
 従って私は、エンチャイルドが私や仲間たちに与えてくれた全ての良き行いに報いることができるよう、最善を尽くすことを誓います。

 神様の慈悲が皆さんにありますように。
 そして皆さんがこの試練の時にも無事でありますように。
 神様のご加護がありますように。


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