こんにちは、エンチャイルドの広報担当、地球村山歩です。
11月28日(日)の午後、ミンダナオ島マガリャネス・ダヒカン地域のエンチャイルド奨学生たちとオンライン共有ミーティングの時間を持ちました。
ダヒカン地域のエンチャイルド奨学生たち
フィリピンは雨季。当日も雨天の中、通信状態が心配されましたが、ダヒカン地域の奨学生十数人と保護者が1カ所に集まり、なんとか日本のエンチャイルド事務局とミンダナオ島の子どもたちがオンラインで結ばれました。
奨学生の参加は14人中11人。欠席者は3人でしたが、うち一人はビデオでメッセージを寄せてくれました。
共有ミーティングは、日本の事務局のメンバーが支援者の皆さんを代表して、奨学生一人一人の生の声に耳を傾ける時間です。今回も参加者一人一人に話をしてもらいました。
奨学生(男子生徒)の話に興味深いエピソードがありました。
子どもたちは朝もなく昼もなく夜もなくモジュール学習(在宅でのプリントによる課題をこなす学習形式)で苦労しています。対面式の授業は一切行われず、モジュール学習がすでに2年近く続いています。おそらく日本人には想像のできない教育事情でしょう。
そんな中で、「大人たちのカラオケがうるさくて勉強ができない」というのがその奨学生の訴えでした。日本のようなカラオケボックスではなく、しばしば家の中で、あるいは屋外で響くカラオケの歌声…。フィリピンを知る者にとってはさもありなんという感じですが、大人たちもコロナ禍の中で失業や経済的ダメージを受け、ストレスが相当たまっているのでしょう。
それにしてもかわいそうなのは子どもたちです。
ハイスクール生(12~14歳)になったばかりの子どもたち(ダヒカン地域の奨学生たちにもハイスクール生になったばかりの生徒が多くいます)にとって、学習習慣を身に付けなければならない重要な時期です。
そのような大事な期間に対面式授業も受けられず、オンラインでの対応もほとんど難しい状況の中、短期間で、しかも十分な調べ学習もできない状態の中で山ほどの課題をこなさなければならないのです。子どもたちにとってどれだけ過酷な学習環境でしょうか!
オンライン共有ミーティングのたびに、彼らの大変さ、厳しい事情が手に取るように伝わってきます。
最後には、奨学生たち全員でクリスマス・ソングを披露してくれました。
クリスマス・ソングを披露するダヒカン地域の奨学生たち
今回の様子は、ビデオリポート「ENCHILD NEWS&REPORT 2021年12月25日号」でお伝えする予定です。
ENCHILD NEWS&REPORT
ビデオリポート「ENCHILD NEWS&REPORT 2021年11月25日号」
ビデオリポート「ENCHILD NEWS&REPORT 2021年11月15日号」
ビデオリポート「ENCHILD NEWS&REPORT 2021年10月25日号」