こんにちは、エンチャイルドの広報担当、地球村山歩です。
6月が始まりました。
エンチャイルド事務局も通常業務に加えて、今月はスタディーツアーの準備が忙しくなります。加えて、次年度のエンチャイルド奨学生の更新手続きが始まります。
残念ながら、今年も新規募集は行いませんが、更新手続きは教育支援事業における最も重要な業務となります。奨学生たちの未来と向き合う瞬間でもあります。
パンデミックの影響で世界の子どもたちの学校事情は大きく変わりました。
特にフィリピンは大きく影響を受けた国の一つだと思います。
日本はほぼコロナ前の状況に戻ったと見られますが、フィリピンの場合は、学年の始まりの時期が以前と2カ月ほどずれてしまっており、このことによる影響は小さくないようです。
もともとフィリピンの学校は、4~5月が「夏休み」でした。フィリピンが最も暑い時期です。現在は6月が学年末になっています。最も暑い季節に一年の学習をまとめる時期を迎えてしまっているわけです。今は学年末の試験の真っただ中のようです。
次年度からは従来の6月始まり3月学年末のスケジュールに戻すという方針が政府から出されたようですが、切り替えは簡単ではないでしょう。教育の現場や子どもたちにとってはまだまだ困難な状況が続くことになると思います。
社会の安定は、子どもたちの教育環境の大前提だとつくづく感じます。
フィリピンの経済は成長しています。しかし経済の発展と比例して社会課題が自動的に解決するとは限りません。そこが難しいところです。フィリピンに限りませんが、発展途上において最大の課題となるのは格差の問題をいかにか解決するかです。経済格差、教育格差、その結果としての貧富の格差です。
エンチャイルドはミッションとして、「貧困の世代間連鎖を断ち切る」ことを掲げています。そしてそのミッションを遂行するための理念(価値観)として「自立・共立」「ギブ・アンド・ギブ」を掲げています。
共立の社会を実現することが、上述の課題を解決できるかどうかの鍵であると考えています。
それ故、エンチャイルド自身がそのような考え方を実践し、エンチャイルド奨学生および保護者・関係者の皆さまとも価値観を共有することを大事にしています。
「自立」という価値、「共立」という価値を大切にし、より良い共同体(関係性)を形成するための8エレメントを実践することが、エンチャイルドの事業、活動の中心です。
このような動機を持ち続けることは簡単ではありませんが、ある意味では信念を持って一つ一つの業務に当たらなければならないと思っています。
6月、梅雨の季節でもあります。
心と体と頭の健康に気を付けながら、成果を共に喜ぶことのできる6月にしたいですね。
エンチャイルドファミリーの皆さま、今月もどうぞよろしくお願いいたします。
コメント