こんにちは、エンチャイルドの広報担当、地球村山歩です。

 山歩の「おじさんのまなざし」第2弾です。エッセー風のショートショートです。フィクションとしてお読みください。

老い

老い

 生老病死。しょうろうびょうし、と読む。仏教の言葉だ。
 辞書には、人間として避けられない四つの苦しみ、とある。

 私も「老」という文字を身近に感じる年齢になった。

 「あなたは何歳になったの?」

 母は私が誕生日を迎えるたびに尋ねる。

 「〇歳だよ」

 「そうなの。まだ若いわねえ」

 と、永遠に変わることのない年の差を持つ母がいつもの答えを繰り返す。

 60歳の時に大病を患った母は、以来、軽度の認知症と付き合うことになった。

 「80歳を過ぎたら全然違うんだ。自分の体が自分のものじゃないようだ」

 80代の後半に入った父の口癖だ。
 動くこと、働くことを苦にせず、散歩の好きだった父の背中が日に日に丸くなる。

 父は頑固な性格だ。昭和男児を絵に描いたようなおやじである。

 「老いては子に従え」

 この言葉を受け入れ始めている父。

 孫にスマホの使い方を教えてもらい、YouTubeの動画で健康管理を学ぶ。

 息子の助言を受け入れ始める両親の姿を見ながら、自分自身もそれなりの年を取ったのだと気付かされる。

 年を取るということは、できなくなることが増えるということだ、と父はつぶやいた。

 自尊心と自立心の強い父も、そして母も、息子に頼ることを受け入れ始めている。

 老いるとはそういうことなのかもしれない。

 老いることは、依存に甘んじることでもなく、若さの軍門に下ることではないと思う。

 共に生きていくことを心から善しとし、共立の人生の恩恵に浴するものでなければならないと思うのだ。

 私も老いる。

 50代でも60代でも老いは始まっている。
 生と死が表裏であるように、生と老もまたしかりである。

 生を受け入れたように老いを受け入れよう。
 生を自覚できてこそ、老いもまた肯定的なものとなろう。
 人は老いを自覚し、受け入れた時、生きるとは何かを考え始めるのだ。

 老いることは決して苦しみではない、といえる人生を送りたい。

 老いるからこそ、学び続ける。
 老いるからこそ、新しいことに挑戦する。
 老いるからこそ、誰かのために生きる生活を送りたい。
 老いるからこそ…、美しく生きたい。


クリスマス・プロジェクト2024 (延長)

 「クリスマス・プロジェクト」は、支援者の皆さまとエンチャイルド奨学生、現地スタッフが共に取り組む、社会課題解決型の奉仕プロジェクトです。
 奨学生たちがチームを編成し、自ら企画したプロジェクトを実施します。チームごとに自主的に社会課題を見いだし、その課題を解決するためのプロジェクトに挑戦します。
 
 プロジェクトは、12月~1月に実施される予定です。2025年2月~3月には、各プロジェクトの成果を共有する報告会をオンライン(公開)で実施いたしますので、ぜひご参加ください!
 
 プロジェクトに必要な予算は日本側で応援します。なお、ご支援の募集期間を12月25日まで延長いたしました。応援のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

目標は40万円です
 
「Give and Give~受益者から支援者へ」 
わたしたちはエンチャイルド奨学生たちによる
クリスマス・プロジェクトを応援しています!

ただ今、エンチャイルド・ユースたちが
創り出すプロジェクトのためのご支援募集中!
(期間:2024年9月28日~12月25日)
      
【郵便振替】
口座番号:00180-8-133923
口座名称:NPO法人エンチャイルド

【お問い合わせ】

info@enchild.org

皆さまのご支援なくしてプロジェクトの実現はありません
何卒ご協力のほど、よろしくお願いいたします!

 以下は、2022年のプロジェクトの結果報告の動画です。ぜひご覧になってみてください。









チラシ

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報告会プレゼン_001
報告会プレゼン_002
報告会プレゼン_003


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世界の子どもたちを元気にする
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