★3分で読める社会貢献★エンチャイルドblog

NPO法人エンチャイルドの広報担当、地球村山歩がお届けするブログです。エンチャイルドは、主にフィリピンの子どもたちを対象とする教育支援&共育活動、草の根国際交流、社会教育を行っている非営利団体です。子どもたちが受益者から支援者へと成長していくために、「ピース・アドボケイト(平和の擁護者)」の育成に重点を置いて活動しています。支援先現地を訪問するスタディーツアーを年に2回程度実施しています。コロナ禍の2020~2022年はオンラインでの交流が主な活動となりましたが、2023年6月には4年ぶりのスタディーツアーを実施することができ、成長した子どもたちとの再会を果たしました。2024年でフィリピンでの教育支援開始20周年となりました!

Category: 縄文


 こんにちは、エンチャイルドの広報担当、地球村山歩です。

 最初に、【1404】のブログへのしんかりおんさんのコメントに、少しだけレスポンスしておきたいと思います。
 しんかりおんさんは、「パートナーシップはまだよく理解できていないと私は感じている」といったコメントを残されました。

 パートナーシップに関する山歩の考えを今回のブログで補足します。

 パートナーとは、例えば配偶者のような、何らかの人生にとって大事な共通の目的を共有している相手のことを指すと考えます。パートナーシップとは、そのパートナー同士の関係性のことです。

 そこに見いだされる属性は、愛(尊敬)と信頼自由(自助、自立)と責任であり、そして8エレメントの内容です。
 共生共助共感であり、共有共観共創です。共食共育は当然、ですね。
 これらの事柄を一つの言葉に集約して表現すると「共立性(ギブ・アンド・ギブ)」となります。

 ですから、パートナーシップとは、8エレメントを満たすべき関係性のことと考えます。エンチャイルドは、そのことを「家族愛の絆」という言葉でも表現しています。
 家族的な関係性の中に「パートナーシップ」の本質がが見いだされるのではないか、という仮説です。

 さて、エンチャイルドは事業説明会の中でしばしば日本の「縄文時代」の内容を取り上げてきました。それはなぜでしょうか。そこに共立性の高さを感じるからです。縄文時代の社会共同体に8エレメントを見いだし、縄文の人々は共立社会としての一つのモデル共同体を形づくっていたと直観するからです。

三内丸山遺跡
三内丸山遺跡(青森市)
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 山歩が「縄文時代」に本格的に注目するようになったのは、2011年3月11日以降でした(実はその伏線は2000年代前半にあったのですが…)。
 そうです。東日本大震災で被災した日本人が見せたあの姿を通して山歩は縄文時代にタイムトラベルしてしまったのです。

 今でこそ、縄文時代の話をあちこちでよく耳にするようになりました。
 「縄文」に関する書籍も多数出版されるようになりましたし、縄文時代に関する新しい事実(遺跡の発掘)と新しい解釈(研究成果)が次々と生まれてきています。ネット上にも縄文の話題は数多くアップされていますね。

 私の周りにも縄文に関心を向けるかたが増えていると感じます。
 「山歩さん、縄文に興味がある。縄文の話を聞かせてよ」という声をよく耳にします。

 「縄文」は歴史学的な研究が難しい時代区分だったのかもしれません。考古学的な扱いだけではこれほど多くの人々の持続的な関心を喚起することはなかったかもしれません。しかしにわかに縄文が歴史的存在として認識され、注目されるようになってきています。「文字」を超えて多くの事が分かるようになってきたからです。

 「隠されていた」縄文の真実が徐々に明らかにされている、とも言えそうです。

三内丸山遺跡2

 山歩は縄文の世界観から強いパートナーシップというものの存在感を感じ取っています。
 そのパートーナーシップの中心には「共に生きること」「強い家族愛の絆」があったのだろうと想像しています。

 同時期の他文明と比較しても、日本列島にかつて存在した「JOMON文明」は実にユニークな(異質な?)ものです。世界的に見れば、希有な共同体社会を形成していたと見ることができるでしょう。

 縄文から得たインスピレーションや、昨今の縄文研究の成果から得られた知見については、別の機会に紹介するとして、今回は縄文の世界観に見いだされる強いパートナーシップとチームワーク、すなわち「共立性」への評価だけを記しておきたいと思います。

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 こんにちは、エンチャイルドの広報担当、地球村山歩です。

 昨日は、久しぶりの帰郷をネタに「家族愛の絆は“コロナ禍”という国境を超える」という話をしましたが、少しだけ続きを…。


 山歩の故郷は「北東北」です。

 2021年7月27日、ユネスコは日本の北海道・北東北の縄文遺跡群(Jomon Prehistoric Sites in Northern japan)を世界遺産として登録しました。
 この「北東北」が山歩の故郷のあるエリアです(しつこいな…)。

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 縄文遺跡群は広範囲の複数の遺跡を指しているわけですが、上の写真の中の看板は「東北新幹線で行ける縄文遺跡の紹介」と題して代表的な北東北の三つの遺跡の位置を紹介したものです。

 「三内丸山遺跡(青森)」「是川石器時代遺跡(八戸)」「御所野遺跡(二戸)」、いずれもわが故郷からそう遠くない場所に位置しています。

三内丸山遺跡
三内丸山遺跡2

 山歩がエンチャイルドの広報ブログで時折「縄文」の話題を取り上げるのには理由があります。

 それは、「ギブ&ギブ」「自立・共立」「8エレメント」「家族愛主義」「共同体意識」といったエンチャイルドのキーパラダイムと「縄文」には、多くの共通性があると考えるからです。

 「縄文」について知れば知るほど、「エンチャイルド」との親和性を感じます。

 「縄文」に関心のあるかたは、当ブログのバックナンバー「エンが世界を救う」【048】【049】【050】【051】【052】をぜひお読みになってみてください。

 「縄文」についての話を聞きたい、というお問い合わせをいただくこともあります。

 機会があれば、オンラインで「縄文」をテーマに情報交換の場でも持てたらと思ったりもしておりますが、いかがでしょうか。

 ところで、現在、「世界の子どもたちのサンタクロースになろう!」プロジェクト実施中です。ぜひご参加、ご協力いただければ幸いです。

クリスマスプロジェクト2021+
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ENCHILD

 
  


 こんにちは、エンチャイルドの広報担当、地球村山歩です。

 今日は秋晴れの気持ちのいい一日でした。
 思わず、近所の公園を散策。隣接する運動場では、野球やら陸上競技やら、地域の中学生たちの秋のスポーツ大会が行われていました。 

 街にも公園にもたくさんの人が。マスク姿でなければ2年前に戻ったような風景です。

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 さて、緑の中を歩くと、やはり縄文の郷への思いが募るのが地球村山歩の心情世界。

 木々の狭間を行きながら脳裏によぎったことを記します。

 縄文人(びと)の哲学はこうだったんじゃないか…

①縄文人は人と共に生きた。家族共同体の原形が縄文時代にある。
②縄文人は自然と共に生きた。それは単に物質としての自然ではなく、精霊と共に生きることを意味していた。
③縄文人は先祖と共に生きた。縄文人にとって死は終わりでもなく、消滅でもなかった。肉体は墓に埋められても、先祖と縄文人の心はつながっていた。
④縄文人はボーダレスであった。国境はもちろんなく、境界線も限界線もなかった。空間的にも時間的にも。
⑤縄文人は永生主義であった。縄文人には時間観念がなかったのではないか。少なくとも現代人のような時間観念。「忙しい」とか「焦る~」「慌てる~」とか、「時間がない」などという観念はなかったのではないか。過去も現在も未来も全ては「今」の中に織り込まれていたのではないか。

 岸田文雄総理は「新しい資本主義」を目指すといいます。
 岸田総理にはその政治理念の中にぜひ縄文の世界観、縄文人の哲学を導入していただきたいと思います。

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ENCHILD






 こんにちは、エンチャイルドの広報担当、地球村山歩です。

 【048】~【052】で縄文ネタを紹介しましたが、今回もプチ縄文ネタです。

 友人から頂き物(無理を言って譲ってもらった?)ですが、なかなかユニークなアイテムです。南部鉄器ですので、小さいながら結構重いんです。

 これは土偶ならぬ「南部鉄偶」で、青森~岩手で多く出土される遮光器土偶をモチーフとしたもの。他にも「ハート形鉄偶」「ビーナス鉄偶」「合掌鉄偶」があるそうです。個人的に2個目は「合掌鉄偶」を入手したいと思っています。

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青森県つがる市木造亀ヶ岡出土_遮光器土偶
青森県つがる市木造亀ヶ岡出土した遮光器土偶

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こんなものも(青森県八戸市)


 こんにちは、エンチャイルドの広報担当、地球村山歩です。

 円の発想、和の精神は、持続可能な社会を実現し得るか、というテーマです。
 
 日本列島人が持つ底力、縄文時代という1万年以上の時間をかけて醸成された文化の力が源になっているのは間違いないと思います。

 私はこの文化の力を「“エン”の文化力」と呼んでいます。
 サミュエル・ハンティントン氏のいう「日本文明」の基底に流れている文化の力が、まさに“エン”の文化力なのではないかと思っています。
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 ニッポンの底力、ニッポンの強み、“エン”の文化力の属性を具体的に挙げてみましょう。

 ・受容性
 ・柔軟性
 ・共生性
 ・共感性
 ・循環性
 ・協調性(調和性)
 ・融合性(和合性)
 ・誠実性
 ・互助性(共助性)

 ・忍耐心
 ・冷静さ
 ・技術力
 ・平準化する力
 
 といったところでしょうか。

 私は、国際協力体験や社会教育活動、「縄文」のインスピレーションなどを通して得た知見から、「より良い社会を実現するための八つのエレメント(8 elements/要素)」という考え方を提唱しています。

 8エレメントは、人間が人間らしく生きる行動原理であり、より良い社会をつくりだすための実践プログラムです。

 その八つの要素とは、

 共生
 共食
 共育
 共立
 共助
 共有
 共感
 共観

 です。

 この八つのエレメントを実践することで、より良い社会(共同体)を実現できるというアイデアです。


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 “エン”の文化力は今の世界、そしてこれからの世界に必要なものだと私は考えています。
 そして何より、現代日本の社会にこそ必要なものがこの“エン”の文化力だと感じています。

 単に道徳の話をしているわけではありません。
 政治にも経済にも、そして科学の分野にも適応できる内容ですし、身近な人間関係、家族、共同体、地域・社会全体に関わる内容です。
 世界の諸問題を解決し、持続可能な社会を実現するためのキーになるものだと考えています。

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 縄文の話から随分飛躍してしまったなと思われるかたもいらっしゃるかもしれません。
 縄文自体の話が現実離れと感じるかたにとっては、このようなお話の展開は都市伝説のように聞こえてしまうかもしれません。

 「3・11」から和の精神、そして縄文時代の話にまで及びましたが、極東の小さな列島で長い年月をかけて育まれた「“エン”の文化力」を宝として、日本から世界へ、そして日本から日本へ、エンチャイルドはその歩みを進めていきたいと思います。



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 こんにちは、エンチャイルドの広報担当、地球村山歩です。

 氷河期が終り、地球は温暖化します。
 世界史の表現でいえば、旧石器時代から新石器時代と移り変わっていく時期です。
 縄文時代は新石器時代に当たる時代で、この温暖な気候の中で1万年以上の時を重ねていきます。
 
 新石器時代は、人類が農耕による定着を実現し、定住生活を営んだ時代です。
 縄文時代は、農耕による定着ではなく、狩猟・漁労・採集による定着を実現しました。

 日本列島からは世界最古(1万6500年前)の土器が発掘されています。
 1万3000年前の人の形をした土偶が発掘されていますし、1万2500年前にはすでに漆が使われていたことも分かっています。

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土器を作る縄文人の女性(模型)

 世界に目を向けると、紀元前3000年前後(5000年前ごろ)に大河流域に文明が誕生します。
 中国文明(黄河、長江)、インダス文明(インダス川)、メソポタミア文明(ティグリス川、ユーフラテス川)、エジプト文明(ナイル川)などです。

 三内丸山遺跡は縄文前期から中期、5500年~4000年前の遺跡ですから、三内丸山にあった縄文大集落は世界の大河文明が形成された時期と時を同じくしています。

「縄文」から見えてくる持続可能な社会を実現するために不可欠な要素とは

 大河文明は農業(農耕、牧畜)の発展によって集団が巨大化したものです。
 余剰食料の社会化とともに分業が始まります。神官などの非農業従事者やスペシャリストが誕生、階級が出現し、国家が形成されていきます。都市が誕生し、文字が発明されました。

 文明の歴史は過酷な自然との闘い、克服の歴史でもあります。道路を造り、運河を開き、灌漑施設を建設します。
 森の破壊、自然の破壊が進みます。
 戦争が起こり、城壁が造られていきます。

 縄文人はどのような歴史を歩んだのでしょうか。
 自然環境に恵まれた日本列島では、大規模な建造物を人工的に造る必要がなかったのでしょう。
 縄文人たちは自然と共生する文化、壁のない文化、平和(争わない)の文化を形成していきました。

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三内丸山遺跡

 縄文文化の最大の特徴は、受容性と循環性だったのではないでしょうか。
 ここに円の発想、和の精神の原点があると私は考えています。

 縄文時代の日本列島人は、自然との共生、自然現象(四季の変化、自然災害)を受容する道を歩みました。そして弥生時代~江戸時代に生きた人々は、中国文明(文化)を受け入れ、明治以降の日本人はヨーロッパ文明(文化)、アメリカ文明(文化)を受け入れていきます。

 しかしそれは妥協や依存の産物でも同化でもなく、自らの主体性を堅持しながら他と協調することによってなされてきたのです。

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 サミュエル・ハンティントン(『文明の衝突』の著者/1998年出版)をして「日本文明」といわしめた日本のオリジナリティ、独自性の源流は、縄文時代にあるのではないか……。

 持続可能な社会に不可欠な要素とは何でしょうか。
 それはやはり、受容性と循環性、和合(平和)と共生の原理なのではないか。

 エンチャイルドは、より良い社会の実現に寄与したいと考えています。

 「良い社会」をどう定義するのか……。

 これに答えるのは簡単ではありませんが、昨今、強調されている「持続可能な社会」という概念も、“良い社会”の一側面を表現したものだといっていいでしょう。

 縄文時代を源流とする円の発想、和の精神は、果たして持続可能な社会を実現できるのでしょうか。

 この辺については、次回、述べてみたいと思います。

 
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 こんにちは、エンチャイルドの広報担当、地球村山歩です。

 「和の源流は縄文時代にある」。今回はここから歴史探求の旅を始めてみましょう。

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 まずは日本列島の歴史をざっと概観してみましょう。

 下記の図は、文化の視点から15000年の日本列島の歴史を大きく三つに区分して図に表したものです。

 明治維新から現在までの約150年。この150年の日本は「欧米化された日本」と表現できます。

 次に弥生時代から江戸時代までの2900年を見てみると、中国大陸や朝鮮半島との関わりで形成されてきた「農耕アジア的な日本」の姿が浮き彫りになります。

 そして弥生時代以前、すなわち1万年以上(12000年)続いた縄文時代は「農耕アジア以前の時代に由来する日本」とくくることができるでしょう。
 まさに1万年以上もの年月とともに日本の基層文化形成の苗床となっているのが「縄文日本文化」といえるのです。

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 ところで、昨今「持続可能」という言葉をよく耳にしませんか?
 持続可能な開発目標(SDGs)、持続可能な社会、持続可能な~といった表現です。

 2015年11月8日にNHKで、「NHKスペシャル <アジア巨大遺跡> 第4集 『縄文 奇跡の大集落~1万年 持続の秘密~』」という番組が放送されました。

 タイトルに「持続」という言葉がありますね。
 狩猟・採取の生活を基盤としながら、1万年以上もの長期にわたって持続可能な社会をつくり上げていた、それはなぜか、というのがこの番組のテーマでした。

 番組の主な舞台となっているのは青森県青森市の特別史跡三内丸山遺跡
 2017年8月、実は私も家族と一緒に訪ねたことがあります。

三内丸山遺跡2
▲縄文人とともに

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▲三内丸山遺跡のジオラマ

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▲三内丸山遺跡で発掘された土器の数々

 三内丸山遺跡は縄文前期から中期(約5500年前~4000年前)のもので、1500年にもわたって定住生活が営まれていた大集落の跡です。最盛期には500人を超す人々が生活していたとみられています。
 竪穴住居、大型竪穴住居、大人の墓、子供の墓、大型の堀立柱、建物跡、貯蔵穴、粘土採掘杭、捨て場、道路跡などが発掘されていて、膨大な量の縄文土器、石器、土偶、土・石の装身具が見つかっています。

 縄文時代に長期にわたってその大集落を維持し、「持続可能な社会」の典型例としてNスぺで紹介された三内丸山遺跡。
 
 では、「持続の秘密」とはいったいどんな秘密なのでしょうか。

 次回は、その辺について考察してみたいと思います。(続く)

三内丸山遺跡

 
 最後に動画を紹介します。
 RMCAチャンネルで縄文についてお話をさせていただいた時のものです。
 あまりうまくしゃべれていませんが、ご容赦ください。
 ご覧いただけたらうれしいです。
 
 【新シリーズ『縄文時代と日本人の危機管理』第1回】

 (1)縄文時代とはどんな時代だったのか?~四つの誤解を解く~(8:40)
 https://www.youtube.com/watch?v=-FXrZgqOzJw

 (2)誤解その1 縄文時代は安定した食料が得られず、食生活は貧しかった?(17:14)
 https://www.youtube.com/watch?v=abDZvHlxv2k&t=15s

 (3)誤解その2 縄文人は未開で原始的で野蛮? 文化など存在しなかった?(12:46)
 https://www.youtube.com/watch?v=_de4CdqzPgo&t=47s

 (4)誤解その3 縄文時代のコミュニティの規模は小さく、行動範囲は狭かった?(14:45)
 https://www.youtube.com/watch?v=WMLZcPd1fuk&t=8s



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 「3・11」を通して見えてきた日本の底力=和の精神。「和」はいったいどこから来たのでしょうか。

 今回は和の源流について探っていきたいと思います。
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 「和の精神」と聞いてまず思い浮かべるのは、聖徳太子(厩戸皇子)が定めたといわれる十七条の憲法の第一条ではないでしょうか。

 あの有名な「和を以て貴しと為す」という一節です。

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 聖徳太子は、仏教や儒教への造詣も深く、中国の文化や思想にも通じていた、当時の日本におけるトップエリートでした。
 聖徳太子は中国の文化・制度を学び、冠位十二階や十七条憲法を定めるなど、大王(天皇)や王族を中心とした中央集権国家体制の確立を図りました。

 では、聖徳太子の考え方、中国の思想や儒教、あるいは仏教が和の源流なのでしょうか。

 以前なら、ここで儒教や仏教の教えの中に答えを求めていたのかもしれません。でも「3・11」をきっかけに始まった私の「和」への探求心は、半島でも大陸でもなく、日本列島のさらなる昔の歴史に向かいました。

 日本の歴史学者で明治学院大学の武光誠教授は、縄文時代の日本列島に住んでいた人々は「『円の発想』と呼ぶべき独特の考えをもって生きていた」と著作で述べています。
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 また、日本の地理学者、環境考古学者で立命館大学環太平洋文明研究センター長の安田喜憲教授は、『森と文明の物語―環境考古学は語る』(ちくま新書)の中で、「縄文人が平和で安定した社会を一万年以上にわたって維持しえたのは、自然との共生と平等主義に立脚した社会システムを持っていたからにほかならない。共生と循環、そして平等主義こそが森の文化の根本原理なのである」と指摘しています。

 安田教授のいう「共生と循環、平等主義の原理」は、武光教授が表現する「円の発想」と通じるものであると思います。

 ここで、「和」とは何か、「和する」とはどういうことか、和した関係とはどのようなものかについて考えてみましょう。

エンが世界を救う2


 いかがでしょうか。

 和の思想の中に「円の発想」や「共生と循環の原理」が見えてこないでしょうか。

 「和の源流は縄文時代にある」と私は考えるようになりました。日本の底力は1万年以上続いたといわれる縄文の歴史の中で育まれたものに違いないと考えたのです。
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 本当に「和の源流は縄文時代にある」のか。

 次回から、「縄文」について考察しながら、日本の底力=和の精神の源流を探求する旅に出掛けてみたいと思います。(続く)


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 こんにちは、エンチャイルドの広報担当、地球村山歩です。

 今回から、しばらく「エンが世界を救う」というテーマでブログを書いてみたいと思います。
エンが世界を救う
 今から9年前、2011年月3月11日、東北地方太平洋沖地震およびこれに伴う福島第一原子力発電所事故による災害が発生しました。これが東日本大震災です。

 当時、アメリカにいた知人がテレビニュースで被災した日本の様子を見ながら「日本が沈没する!」と思ったと言っていました。それくらい世界に衝撃を与えた大災害でした。(警察庁の発表:2019年12月10日時点で、死者1万5899人、重軽傷者6157人、警察に届出があった行方不明者2529人)

 私自身も、千年に一度ともいわれる大災害を目の当たりにして、連日、テレビや新聞、ネットの情報から目を離すことができませんでした。

 まさに終末の様相を呈する大災害でしたが、私はこの「3・11」に遭遇した日本の人々の姿を通して“日本の底力”を見た思いがしました。

 多くの犠牲者が生じてしまったこと、愛する人、家族を失ったかたがたの悲しみには言葉もありませんが、「3・11」を振り返ることでこれからの日本、ひいては世界の未来に必要な内容を見いだすことができると考えますので、このようなテーマで論じることをご容赦くださいますようお願いします。

 さて、当時の海外メディアの報道内容を振り返ってみましょう。


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 日本人の感覚では特別なことだと思わないかもしれませんが、海外、世界の常識(災害発生時に起る混乱やパニック状態、暴動、商店の略奪など)から見れば、未曾有の大災害の中で見せた日本人の行動は驚きと称賛をもって受け止められたのです。

 では、世界の人々は日本人のどんな行動に共感したのでしょうか。

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 実はこのような点は、日本人にとっても改めて気付かされた内容だったといえるかもしれません。多くの日本人が「日本人」であることを再自覚した瞬間だったのです。

 このような、秩序を守り、協調し、助け合う姿に私たちは「和の精神」を再発見することになります。

 「3・11」をきっかけに和の精神、和の文化が見直され、再びクローズアップされるようになりました。同時にそれは日本人のアイデンティティーが刺激される契機となったことを意味していました。

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 日本人が見せた日本の底力、そこに「和の精神」の血流を見いだすことができるのですが、そもそも和の精神はどこから生じたのでしょうか。それはどのようにして形成されてきたのでしょうか。

 次回は、和の精神の源流について考えてみたいと思います。(続く)

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